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2008年7月 3日 (木)

民間には、仕事の計画をしない人がいるんですか?

 「残業禁止法」によって残業はなくなったが、自主的な「加業」ついては支援法をつくった。
 従前の「残業」に払っていたお金は、企業が余分に払っていたお金。誰もが 7時間で済むことを水増しして残業を作り出す。残業とは「残った業」ではなく「残した業」この人件費は馬鹿にならなかった。

 残業を禁止する一方で、「加業手当」の制度化を法人に義務づけた。残業と加業を見極めるためには、仕事の質を評価する人事考課制度が必要になる。それまで、仕事を時間でしか裁量できなかった企業が、工夫を凝らして、内容まで可視化できるようになり、日本企業の質はさらに高まった。

 然るべき加業に払うお金は、企業の生産性を高める。
 大半の人には「残業禁止法」は、サラリーマン保護の法律と映ったようだが、同法は企業財政の改善に大きく寄与した。

 旧態依然とした残業はできなくなり、基本的な定常業務だけの事務所は、17時には閉まってしまう。その帰結として、仕事帰りに街へ繰り出す人が増えた。外食レジャー産業、エンターテインメント、ハード、ソフト、金がよく回り、内需が高まった。

 残業禁止の次は「有給休暇消化法」により、有給休暇の完全消化策の実施を企業に課した。これにより大半の企業が、管理職の査定項目に部下の有休消化率を加えた。

「えっ?有給休暇?仕事は大丈夫だよね。そこは自己責任で頼むよ」
 部下が有休取得を願い出ると、以前は嫌みを言うのが仕事だと思っていた上司が「おぉ、そうか!まだあと7日も有休残ってるぞ!がんばって、休んでくれよ」と指折り数えて、せっつくようになった。

 ただ、これらの目標に対して、それでも権利を行使しないサラリーマン。制度の運用を妨げる管理職はいた。彼らは「残業を減らせば、人は人らしく暮らせる」といった根拠もない、紋切り型の改革と誤解したようだ。
 僕の狙いは、限定された就業時間内に仕事を終えようと、仕事の「計画」を立てる人が増えることにあった。

 「
 文科省の別府京子が僕に質問した。IDO室のメンバーは皆、官僚経験しかない。彼らは予算と計画に基づいて動いており、計画がないという事実がイメージできない。
 民間企業では、朝会社に来た時に、その日の計画がないサラリーマンが大変多い。管理部門には手帳を持っていない社員もいる。上流から流れてきた量をこなすだけ。量が少なければ、インターネットを見て遊び、多ければ、残業をすればいいと思っている。

 「忙しいよ。替わってよ。仕事終わらないよ。朝から全然メールが減らないよ・・」と苦り切った顔で多忙を自慢している、自称キーマンが大勢いた。彼らの仕事が終わらないのは、重要な仕事を抱えているからではない。自分が何の仕事をしているかを把握していないだけだ。だから、上流から流れてくる「会議の予定」「メール」を嬉しそうに、すべて受け入れてしまう。

 僕は大学在学中に日本効率協会の講習を受けて、社会に出てから20年間、毎日ABCをつけている。Activity Based Costing は行動管理を元に、自分にしかできない戦略的業務、他人に任せられる定型業務を分け、戦略的業務に特化することを推奨している。ただ、僕はそんな肩肘張ったことはしていない。

 この資料は17分でできるな。
 このシステムは、1人日 6万円の業者を入れて、30人日でリリースできる。
 この会議に出たら、60分のうち45分が無駄になる。
 この人との10分の雑談は、後々無駄にならない。
 この人と話すのは、1分でも無駄だ・・・

 ただ記録を付けているだけなのだが、始めて5年経った頃から、時間の読みが正確になった。今は2時間の仕事でも1分と誤差がない。

 日本のサラリーマンの時間を奪っているのは会議だ。
 全会一致、全員で薄く責任を分担する風土を持つ企業では、日々、お通夜のような会議が続いている。そうかと思うと独演会もある。

 こんなことを言ってはいけませんが..
 全然関係ないですが..
 遅れてきて言うのもなんですが..
 合意はとれていませんが..
 個人的意見ですが..

 民間の会議には、ルールが存在しない。業績の悪い企業の会議はまさに、子どもの「会社ごっこ」だ。
 そもそも、会議はなぜ必要なのか。
 会議の目的は「二人以上で話し合うこと」
 ということは、一人の独立した決裁責任者がものごとを決めれば、会議はしなくて済む。決めるべき立場の人が、アイデアも気概もないために、人を召集する。それが民間の会議だった。

 「日本人はもっと家庭を大切にしてほしいなって思います」
 残業禁止法は、横浜市の主婦Nさんの投書からつくった。元はと言えば、男性をターゲットにした法律だったが、家庭を大切にすると言う点では、働く母と子どもの時間を増やすことに大きな効果があった。

 一方、会社は出たけれど、家に帰らない男女が街に放たれる。彼らにはお金もさることながら、新たな友達が必要だ。社会人生活が長くなった者にとっての出会いの場は、30年前に日本に入ってきたSNS。
 そこでは、情報の発信ができない者、話しがつまらない者は相手にされない。そしてオフラインで会う機会を得たとしても、デブ・禿げ・青春卒業者は、気恥ずかしくてその場に出られない。美容・体系・服装に気を遣う人が増え、日本人はここ数年かっこよく綺麗になった。

「独裁者」もくじ

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