勝ち組成功ビジネスマンごっこ
ある日、上司が会議で指示を出す。
「日々の業務を改善しよう!
一人一つ、今日じゅうにアイデアを考えて、メールしてくれ」
さて、あなたは何を提案するだろうか?
僕が出すとしたら2つある。
1つはパソコンの使い方
もう1つはABC(Activity Based Costing)
会社の仕事は、改善の連続だ。
・・そう言うと、社会に出る前の学生の皆さんは
「会社というところは、そういうものなのだな」
と思うかも知れない。
だが、実際に「改善の連続」で営まれている会社はほとんどない。
すべてがそういう会社だったら、
「カンブリア宮殿」という番組は成り立たない。
「トヨタのカンバン方式のすべて」のような本は売れない。
改善というテーマが与えられた時、
「業務文書の有効活用」
といった提言を出してくる人がいる。
そういうことを言っている人は、実際には成果を上げられない。
なぜかというと、そういう提言が出てくるという思考回路には「人」が入っていないからだ。
「今日も職場の空気がいい。仕事が楽しい」
そう思う一人一人の労働の集積が、利益を生むのだ。
人が仕事に熱中できるようにするには、どうすればよいのか?
それが改善。
「文書の有効活用」などと言っている人には、そういう発想がない。
人は生きている。
書類は死んでいる。
書類は紙だ。
息をしていないし、血も出ない。
入院もしないし、ご飯も食べない。
当たり前のことだ。
だが、その当たり前のことに賛同しないで
「書類は生きている」と言い出す人種がいる。
書類だって息もするし、血も流す。
保留されれば入院だし、活用されることで栄養を吸収する。
あほか
そういう 「勝ち組成功ビジネスマンごっこ」に明け暮れる人は放っておいて、人の顔が見えている人たちがものごとを決めたほうがよい。
「紙が生きている」と言い張る人が仕切る会社では、生きている人のほうが、活かされない。
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