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2008年10月25日 (土)

0系に乗らずじまいで、天神へ

N700系で行く品川博多の旅【 15 】

 終点博多まではあとわずか10分。
 あっという間だと予想していた 4時間45分は、その通り短かった。
 特に神戸を過ぎてからは早い。

 ほとんどが山間部、トンネルを走っているため、旅気分が味わえないのである。
 東海道では、東京のビル街、富士山、浜名湖、名古屋の町並み・・といくつかの景色が思い出せるのだが、神戸の六甲トンネルを抜けてから先は、記憶に残る場所がない。
 いくら営業努力をして、新幹線で行く旅行商品を売ったところで、この退屈な車窓では、なんともならない。
 それならば、車内販売に工夫があるとよい。
 停車するごとに乗ってくる各地の地元駅弁や地ビール、地酒・・
 山陽ならではのイベントが欲しい。

 定刻6:00に品川を出たN700系のぞみ99号。
 同時刻に東京駅を出るのぞみ1号を従えて、その5分前を走る。
 定刻10:45に遅れること3分で、博多駅のホームに滑り込んだ。

 乗り心地が快適といえる。
 同時に複数の電車を乗り比べることはできないので、なにがどう快適とはいえないが、空間が広くのびのびとした印象が3ヶ月経った今も残っている。

 もう客はまばらで、すんなりと客がはける。
 名古屋で受け取った巨大な段ボールを解体して、ホームのゴミ箱に捨てる。
 やはり、駅にはゴミ箱があると助かる。

 このまま40分待てば、290円を払って0系の博多南線へと乗り継ぐことができる。
 だがこの時は、まぁいいや、それより早く天神に出て「ばん」のアイスコーヒーを飲もうと考えた。
 後で思えば、この選択は間違っていた。

 改札を抜けて、階段を下りようとするとテーブルが出ていて、何やらキャンペーンをやっている。

 夏休み0系新幹線クイズ&プレゼント
 紙でできた0系サンバイザーを配っている。
 新幹線と言えば0系。愛しい0系。

 すりすりとテーブルにすり寄って「それください」
 アンケートもあったので、0系グッズでももらえるのではないかと「それも書きます」と申し出る。
 ただ、残念なことにアンケート謝礼はなんの変哲もない「エクスプレス予約」ノベルティのボールペンだった。

 クイズ&プレゼントの応募はがき付きパンフレットに載っているのは、至ってふつうのイベント告知のみ。

 パンフレットとサンバイザーをリュックに仕舞う。
 いつもは福岡空港から天神に出るが、今日は博多駅。
 少しだけ安い切符を買って、相変わらずがらがらの地下鉄に乗り込み、ここでN700系でいく品川-博多の旅は終了。

 0系が年内でこだまダイヤはおろか、博多南線も含めて、完全に引退して廃車になる。そのことを知ったのは、この後も続いていく旅をすべて終え、帰京した後だった。



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