キスもハグもない家庭に育つと
その役者が苦手である。
CS放送でこれからどの映画を見ようかと選んでいる時、出演者リストに彼の名が出ているだけでパスする。
きっかけは軽自動車のCM
そのCMはシリーズもののストーリー展開になっている。
登場人物はボクサーの兄と妹。
兄が妹に「お前デートでもして来いよ」と声をかける。
どうやら、妹はいつも兄の練習に付き添っている様子。
妹が焦点がぼけた遠い目で言う。
「お兄ちゃんみたいな人がいたらね」
その途端 兄は、水を得た魚のように元気を出してシャドーボクシングを始める。
このシーンだ。
このフォームがあまりにもひどい。
おまけに 口から「しゅっ しゅっ」と言っている。
ボクサーなのに、動揺すると下手になる情けない兄貴であるという役作りなのか、
実際にセンスがないのか・・・
その境界がわからない。
だいたい、なぜ「兄ちゃんの夢が妹の夢」なのか
自分に妹がいなくて、軽自動車の購入を検討したことがない男性にとっては、意味不明だろう。
このCMのターゲットは、妹のいる兄貴なのか、それとも兄貴のいる妹なのか。
それらのターゲットの人には、このキャッチコピーが共感を呼ぶのか。
そもそも、シャドーボクシングが嫌いだった。
学生の時、学食で久しぶりに会った仲間に
「このこの」
と言いながらパンチを繰り出し、ボクシングの真似をする男がいた。
心底、彼の気持ちがわからなかった。
真夏でも零下5度くらいに感じた。
いきなり、肩をもむ人も同類である。
体育会系でバンカラな人に多いかと思うと、気が弱そうで虚勢を張って生きている人が、突然肩を揉んできてびびる。
腰が引けていて 「肩なんか揉んで、今の僕大丈夫なのかなぁ」と、反応を探っているのが伝わり、痛々しい。
然るに、彼らはスキンシップ三昧の家庭に育ったのかも知れない。
体と体の接触、それに類する行為が親愛の情を表すとすり込まれたのか。
キスもハグもない家庭に生まれ、育った人間にはわからない。
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