小さくて重い文鎮
小さくて重い文鎮を探して 11年になる。
探し始めた動機は読書にある。
実用書を読んでいて、役に立つ記事をみつけると、パソコンに向かってメモを取る。
しかし、キーボードに両手を置くということは、本から手を離すということで、本は閉じてしまう。
裏返して置くと内容が読めない。
上向きに置いたままで、本が閉じないようにできないか。
手当たり次第に、身近なモノを置いてみたが、どれも用を足さない。
容積は小さいがずっしり重い。
といえば文鎮である。
だが、小学生の時に習字で使っていたような文鎮を、いつも机に置いておくのは見た目が貧しい。
[選ぶ基準その1]
平綴じの本が閉じないこと。
平綴じには、無線綴じと針金綴じがある。
無線綴じは、ページを重ねて、その背を糊で綴じる製本の方法。
針金綴じは、背の近くを表面から裏面へ針金で刺して綴じる方法。
新書、文庫本、タウンページ、「週刊少年ジャンプ」などの少年週刊誌が平綴じである。
[選ぶ基準その2]
底面積が小さく場所をとらないこと。
一辺が10cmを超えたら邪魔でしかたがない。
[選ぶ基準その3]
見た目の美しさ。
文鎮として設計されたものではなく、置物として設計されたものが望ましい。
1個めの文鎮を手に入れたのは 11年前。
和歌山県に旅した時、太地町立くじらの博物館。
旅のガイドブックに載っていた時点で目をつけた。
長年のクジラファンとしては、重さは別として、置物として所有したい。
博物館のミュージアムショップに、その姿を見つけた時は実に嬉しかった。
買った当時に 25万画素のデジカメで撮った写真を 今見るとぴかぴかに光っている。
11年経った現在は、ほどよく くすみいい色になった。
今、台所の秤で量ってみると 180g
ずっしり重いとは思っていたが、意外に目方がない。
平綴じの場合、本の持つ強さでページが閉じてしまう。
180gでは中綴じの本を押さえるのが精一杯だ。
中綴じとは、真ん中を針金または糸で綴じ、二つに折って仕上げる製本の方法。
「週刊ポスト」などの成人向け週刊誌や、フリーペーパー、電気製品のカタログなどがこの製本による。
その5年後、2つめの文鎮を手に入れた。
この文鎮はある意味で強力だった。
12月8日につづく
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