プライマリーバランスの黒字化を放棄したらどうなるか
1月15日の日本経済新聞電子版 Nikkei Net が次のように報じている。
(以下、引用)
財政再建、目標失う 基礎収支黒字化、18年度ずれ込み
内閣府は14日、政府が財政再建の目標としてきた基礎的財政収支の黒字化が2018年度にずれ込むとの試算をまとめ、自民党に提示した。政府は06年に決めた「11年度の黒字化」を努力目標として残すが、今回の試算では達成はほぼ不可能。財政再建の目標は事実上、なくなる。政府の無駄な支出や社会保障費の膨張に歯止めがきかなくなる恐れがある。
(引用終わり)
このニュース記事には、どういうことが書いてあるのか。
今日はそれを考えていこう。
「06年に決めた11年度の黒字化」
これは2006年度に政府が決めた目標。
黒字化とは「プライマリーバランスの黒字化」のこと。
プライマリーバランス primary balance
とは、以下の2つの条件についての均衡状態をいう。
■国の支出が税収の範囲で賄われている
■国債の支払い+利息の支払いが国債の収入の範囲で収まっている
■計算式
プライマリーバランス=歳入-歳出
ただし、
・歳入には借り入れを含まない。
・歳出には過去の借り入れの元利払いを含まない。
・単年度で算出する数値
■プライマリーバランスの推移
2003年度 -19兆6469億円
2004年度 -19兆 214億円
2005年度 -15兆9478億円
小泉内閣は2010年代初頭に国と地方を合わせたプライマリーバランスの黒字化を達成することを目標に掲げていた。
2006年にはそれが、2011年と明示された。
小泉内閣より前の内閣では、このような聖域のない細かい見直しを行わなかった。
つまり、森内閣までは "赤字増やし放題内閣" が続いていたわけである。
さて 「プライマリーバランスの黒字化」を達成するだけでも大変なことだが、それはあくまで単年度の話。
プライマリーバランスを黒字化してから、ようやく「借金の返済」が始まるのである。
それなのに プライマリーバランス黒字化の 「達成はほぼ不可能」
「財政再建の目標は事実上、なくなる」 という。
もしそうなれば、借金返済の入り口に立つ前に、さらに「エンドレス借金国家」に突入する。
これはもう、本当に穏やかではない。
つづく
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