黄金の一年 第一走者 福士加代子
東京マラソンを完走したい 【 10 】
2008年正月
この年は、日本のマラソンが「黄金の一年」となる予感をもって明けていた。
2000年、2004年と五輪女子マラソンは日本が二連覇中。
そして、この夏の五輪では、野口みずき、高橋尚子、福士加代子という豪華な役者が揃う。
2008年1月15日
「第11回荒川市民マラソン」 が、大会史上で初めて、締め切り日よりも早く5日前にエントリー受付を終了した。
東京マラソン2008の抽選に漏れた「東京マラソン落選組」が、荒川に流れたのである。
なにせ、史上初である。
荒川が早く締めるとは、誰も夢にも思わない。
この大会でマラソン・デビューを期していた知人は、結局、いまだにマラソン・デビューしていない。
さて「黄金の一年」のトップランナーは福士加代子である。
中距離では国内敵なしの福士が、満を持して 五輪代表枠を賭けて、大阪国際でマラソン・デビューを飾る。
福士は、4か月前の2007年9月に発売された「ワコール CW-X 柔流」の宣伝に起用されている。
その広告はランニング雑誌に毎号載っており、市民ランナーの間では、もうすっかりマラソンランナーとして、認知されている。
残念ながら、レース結果はふるわなかったが、今の日本マラソン界には一人もいない、圧倒的スピードで飛び出すレースに感動した。
ぜひとも、2012年の五輪までには、マラソンに戻ってきて欲しい。
「ワコール CW-X 柔流」は、肩胛骨と骨盤の動きを整え、上半身を使える走りをサポートする肌着。
CW-X 【 しーだぶりゅーえっくす 】は、ワコールが発売するスポーツ用ウェア。
そのまま何も上につけないでよいものと、下着が発売されている。
アウターとして履けるショーツは、およそ 8,000円。ロングタイツは1万円より。
股関節周辺の筋肉を幅広くサポートし、股関節を安定させる。
おしり、下腹部の筋肉をサポートし、腰部を安定させて、脚の動きをより軽くする。
といった機能をもっている。
直接肌につける仕様ではなく、この下にサポーターなどを履くことを前提としている。
インナーショーツは、およそ 5,000円。
下着なので、このショーツだけでは表は走れない。
サポート感がほどよく、窮屈ではない。
腰に疲れがあっても、それが和らいで感じる。
ほどよい前傾姿勢が自然にとれる。ボクサータイプだが、履いているとビキニタイプに感じるくらい足にはかからない。
福士の走りに感動したので「柔流」を買った。
肩の可動範囲が広がることで、腕振りが大きくなる・・ と宣伝している。
腕の振りには自信がないので、その効果に期待した。
結論を先に書くと、"腕振り効果"はよくわからない。
ただ、レースは気温が低い日だったので、暖かくて助かったのだけは確か。
背中や腰にテーピングする手間も省ける。
ステッチデザインを見ると、肩胛骨が穴から飛び出てはまるような印象を受けるが、実際にはそのような装着感はない。
全身がぎゅっと引き締められる感じがする。
柔流を着ることで腕が振れると言うよりは、着ていることで腕振りの意識が持てる。
レースでは柔流の上に、半袖または長袖シャツを1枚着る。
夏場のランニングでは、この一枚だけでも外が走れるデザイン。
デザインの良さ、温度調節ができるファスナー付きという観点から、ハーフジップ・タイプを選んでおくとよい。
競合商品として、同時期にアシックスから「肩バランスアップシャツ」が発売された。
その違いを以下に挙げておく。
■柔流は骨盤の旋回バランスをとることも配慮しているが、肩バランスアップシャツにはその機能はない。
■肩バランスアップシャツの方が締め付け感が強い。
アシックス肩バランスアップシャツの方が、より鍛えることに特化している。
■柔流には半袖、ノースリーブの2種類がある。
半袖(商品名:ハーフジップ)は胸元がファスナーで開けられる。
肩バランスアップシャツは半袖のみ。
■肩バランスアップシャツはプレーンなデザイン。単独で着ても違和感が小さい。
■柔流が実勢価格で、およそ100円高い。
つづく
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