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2009年2月 5日 (木)

咳男は気づかない、重い罪

 さて今日は、あなたのご家族について質問します。

 「体力が弱っている高齢者」と同居していますか?
 「試験が間近に迫っている受験生」のお子さんがいますか?

 「はい」と答える人の比率は低いでしょうが、ここから先は、自分が「はい」だと想像して読んでください。

 _____________________

 体力が弱っている父と同居している。
 そこへあなたが、職場でインフルエンザをもらって帰宅する。
 インフルエンザが父に感染する。
 あなたは、体力があるから、数日で治るのだが、父は死ぬこともある。

 来週に大学入試が迫った子供がいる。
 あなたが、職場でインフルエンザをもらって帰宅する。
 インフルエンザが子供に感染する。
 あなたは、しばらく辛い病状に苦しむが、それを理由に会社を休むこともできる。
 子供は、心身のコンディションが崩れて、試験にベストを尽くせずに終わる。

 このような家庭環境に身を置くあなたは、インフルエンザをお土産に持ち帰りたくないと思う。

 ところが、あなたが風邪を移されたくなくても (※1)、
あなたに移すことを「へ」とも思っていない人がいる。

 それが 「咳男」だ。

※1 風邪をうつす は漢字では「風邪を移す」と書きます。

 1月28日に、東京都がインフルエンザ流行警報を発令しています。
 咳が出ている時は、マスク着用を心がけましょう。

 このように、職場で周知しても「咳男」はマスクを着けないし、咳をしてもお構いなしだ。
 通勤電車に実在する、無数の咳男に対しては、通勤の間だけ自衛マスクを着用するという手を打てばよいが、自衛手段のために終日マスクを着けるのは鬱陶しい。

 東京都は 2008年12月に「新型インフルエンザ予防の一手」というパンフレットを作成。
 学校、電車の駅などで配布している。

 その中に「咳エチケット」が書かれている。
 咳エチケットとは、咳が出ている時、周囲の人を不安にさせないための礼儀。

(以下~東京都「新型インフルエンザ予防の一手」パンフレット~より引用)

咳エチケット
○咳などの症状があるときはマスクを着用しましょう。
○咳・くしゃみをするときは、周りの人から顔をそむけましょう。
○咳・くしゃみをするときは、ティッシュなどで口と鼻を覆って押さえましょう。

(引用終わり)

 咳をする人は、こう言って開き直る。

 「心配するなよ。俺はインフルエンザじゃないから」
 だったら、何なのか?

 「心配するなよ。俺の咳には菌は入っていないから」
 菌のない咳なんてない。

 顔をそむけても、手を当てても、周囲の人は咳を聞くだけで不快だ。
 ましてや、家族に体力が弱い病人、子供がいる場合、不安で仕方がない。
 周囲の人に安心感を与えるには、マスクを着用しなければならない。

 咳男は、同僚の家族が死んでも、自分が間接的に殺したことに気づかない。
 咳男は、受験が失敗しても、予備校の授業料を出してくれない。



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