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2009年3月18日 (水)

就活の娘たちが向かう場所

 ある、雲ひとつない晴れた日の午後、
 桜並木の土手を散歩していた。
 サクラはまだ咲いていない。

 花見の駅を探している。

 サクラが連なっているベストポイントに立ち
 そこから近くの駅を探すことにする。
 近くには、酒や肴を買い出しをするコンビニも必要だ。

 土手を外れ、路地を進むとすぐに大きなスーパーがあった。
 高級スーパーとでもいえばいいのか。
 商品が全体的に高い。

 1階の食品売り場をチェックする。
 総菜が充実している。
 魚フライ、寿司、フランクフルト・・
 これならば、コンビニ調達よりも、美味しく食べられそう。
 買い出しは、この店に決める。

 花見の駅での集合は10時30分。
 この店が何時から開くかをチェックしようと思ったが
 入り口の自動ドアには、営業時間が書いていない。
 当たりを見渡したが、質問できそうな店員もいない。

 外を見やると、横断歩道で交通整理に当たっていた警備のおじさんがいた。
 開店時間と、最寄りの駅を教えてもらう。
 おじさんは、受け答えがめんどくさそうだったので
 駅までの詳しい順路は聞かずに歩き出した。

 しばらく歩くと、女性とすれ違った。
 一般的に言えば、キレイなほうだろう。
 すると、その後からも次々に女性がやって来る。
 紺色系の地味なスカート、ジャケット、ピンで止めた髪

 ユニフォームか!
 とツッコミをいれたくなる。

 皆、それぞれ一人でやってくる。
 数メートル間隔の行列は、僕の背後にある場所を目指している。
 そこにはきっと、美味しい角砂糖があるのだろう。

 3月という時期からして、2010年4月採用の就活。
 今、通ってきたあのスーパーなのか。

 駅までの順路はどこにも書いていなかったが、彼女たちの行列を逆にたどっていくと、駅に着くことは明白だった。

 そういえば、男がいない。
 いったい、どんな業界なのだ?
 スーパーだったら、男の社員もたくさんいるはず。

 どの女の子もけばくなく、おとなしい化粧で、こぎれい。
 今時の学生は皆、整形してるわけでもあるまいに・・
 その会社は、ルックスで選んでいるのか?

 それにしても、皆、同じ顔に見える。

 いったいどこの会社の面接なのか
 誰か一人に聞いてみたい衝動に駆られた。
 面接官が通行人のふりをして、話しかけるかも知れない・・
 そう思って、笑顔で対応してくれるのではないか?

 考えただけで、やめた。

 5分ほど行列をたどると、駅が見えてきた。
 駅前の横断歩道にプラカードを持った警備員が一人。
 学生たちに、説明会場はこちらですよ~と声をかけている。

 あのプラカードを見れば、このありんこの行列が、どこに向かっているかがわかる。
 プラカードをのぞき込んだ。

 ANA 会社説明会

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