« 号砲 Kブロックの合流 | トップページ | 4度のマラソンで、一度もトイレに行かない理由 »

2009年3月27日 (金)

距離表示の看板を探さなくて済む時計

東京マラソンを走りながら書いた 【 3 】

なるほど、Kブロックは最後尾と案内に書かれていたが、実際には、Jブロックと並行入場なんだ・・
と思っていたら、あるボランティアが今度は「そこで止めて」とがなっている。

その間も、Kブロックのランナーが大挙して合流。
すると、大会係員が、J流れとK流れの間にロープを張った。
なんだ。この先でKブロックは堰き止めていたのか・・
しかし、それは勘違い。
Kブロックのランナーも、そのまま、スタートラインへ向かって歩いている。
やがて、道路はロープを隔て、JブロックとKブロックが半々で並ぶかっこうになった。
後から、Kブロックのランナーと情報交換したところ、Jブロック最後尾よりも3分~4分、ロスタイムが少ないKブロック・ランナーがいた。

あとで考えてみれば、これは妥当な策だ。
6時間以内のタイムを申告したJブロックのランナーと比べて、Kブロックのランナーはほとんどが初マラソン。
途中の関門、ゴールの時間制限との戦いが続く。
しかし、並び順は、遅いタイムを申告したランナーのほうが後ろ。
より、厳しい戦いを強いられる。
僕も初マラソンの時は、少しでもロスタイムが少なくて済むよう、前から走らせてくれればいいのにと、恨み節の一つも言いたい心境だった。

角を曲がるのは一度だけ。最初の角を左折すると、そこはもう都庁正面。スタート地点のストレート。
その最終コーナーで、ゴミを回収していた。
これは大助かり。すかさず、ポンチョを脱いで「これ、いいですか?」と手渡すと、にっこり笑って「はい」と受け取ってくれた。
海外のマラソンでは、自宅から持ってきた使い旧しのジャケットでスタートまでの暖を取り、主催者がそれをスタート地点で回収して、チャリティに回すサービスがある。
湘南では有料のジャンパーを買った人だけ回収して、あとで返してくれるサービスがあった。
いずれにせよ、この位置のゴミ回収は 大いに助かった。

0km
Jブロック最後尾からスタートラインまでは 465.01m。
1kmは優に超えるだろうと思っていたのだが、思いの外、スタートラインは近かった。
石原都知事が立っているスタート台は、スタートラインより10mほど前方にある。
ぴ ぴ ぴ ぴ  ぴ・・
一斉にチップの信号を、コンピューターが拾う。

Dsc06090

9:28
ロスタイムは 18分34秒。
これが、Jブロック最後尾のデータ。

帰宅後、フジテレビの映像で確認したところ、9:30時点、つまりスタート20分後、まだ最終コーナーまで、ぎっしりとランナーで埋まっていた。
最後尾の推定ロスタイムは、25分ほどあったのではないか。

ロスタイムの推移
第1回 2007 19分 目視
第2回 2008 20分 仄聞
第3回 2009 25分 予測

今回は定員を 5,000人増やしたこと。
多くのランナーが、都知事の写真を撮ったり、テレビカメラ前で立ち止まったりしたこと。
これらの要因で、最長のロスタイムとなった。
フジテレビと日テレは、第1回 2007年大会のロスタイムを「30分」と報じている。2局で足並みが揃っているので、何かの発表資料の数字なのかも知れない。
当日はボランティアとして、スタートライン上で見ていたのだから、19分で間違いない。
すべてのランナーがスタートし終わった後、大きなゴミを拾いながら、1つめの信号までを走った。
いつかは、ここをもっと遠くまで走ろう。
そう、ボランティア仲間のサトウさんと話したものだ。
サトウさんは、その後、東京マラソンを走っただろうか。

スタートラインをまたいだところで、フォアアスリートの[lap]ボタンを押す。
あとは、1km毎に自動的にラップを記録してくれる。
過去3回のマラソンでは1km毎に自分で[lap]ボタンを押す必要があった。

いつもならば、ボタンを押すために、1kmごとの距離表示を見落とさないよう、余計な注意を払わなければならない。
走ることが目的なのに、あたかも、ラップをとることが目的のようになってしまう。

そして、マラソン大会の運営は、あまり几帳面なものではない。
距離表示の看板がない。風で倒れていたということは、日常茶飯事。
今回の東京マラソンも、1km、2kmの看板は見つけられなかった。

また、過去に出た3つの大会では、最低1カ所は看板の場所が大きくずれていた。
看板が100mもずれていると、ある区間は 1,100mで、次の区間は 900mといびつなラップになる。
距離表示を信じてラップタイムを計っていると、体感スピードと比べて大きく差異が出る。
ただでさえ、思考力が落ちているのに、輪を掛けて頭が混乱するのである。

その点、看板をみつけなくて済むのは、とても助かった。
フォア・アスリートでは、常に現在のペースが表示される。
通常のスポーツ・ウォッチでは、1kmごとのラップ計測時しか、ペースを確認できないが、フォアアスリートでは、ちょっと遅いかな?と思ったらリアルタイムで確認できる。
また、しばらく、タイムを確認し忘れていても、前回ラップがずっと表示されている。
通常のスポーツ・ウォッチでは、数秒で前回ラップが消えてしまうので、慌てて確認しなければならない。

今回は、時計で楽できる分を、シャッターを押す手間に回す。
ささやかなお遊びとして、マラソンでは初めてデジカメを持参した。

つづく

amazon フォア・アスリートの販売ページ


| |

« 号砲 Kブロックの合流 | トップページ | 4度のマラソンで、一度もトイレに行かない理由 »

しらべるが走る!」カテゴリの記事