4度めのZARD「負けないで」
東京マラソンを走りながら書いた 【 15 】
35kmで聴こうと思っていたロッキーのテーマ。
これだけ体力が残っている35kmも珍しい。
私設エイドで、なにやら暖かいものを配っている。
このあたりの人は皆歩いていて、立ち止まり暖を取っている。
暖かくて、美味しそうなのだが、さすがに走りながらでは、飲めそうにない。
残念だが、横目で見送る。
翌日、バラエティ番組で、この私設エイドが取り上げられていた。
みそ汁と、おにぎり1500個を振る舞ったらしい。
個人で1,500とはすごい数だが、もちろん、6時間ランナーには遠い夢である。
入船橋の信号を右折すると、道路は上り坂。
最大の難関とされている佃大橋だ。
レース前は、どんなに辛い坂になるだろうと考えていたのだが、違った。
私設チョコで復活したため、ここに来て、足が元気なのである。
佃大橋の上りは、全員歩いていた。
極端に言っているのではなく、実際に走っている人が、僕以外に一人もいない。
そこを、ちょいとごめんよと声をかけながら、縫うように走っていく。
本来、上り坂は、生理的イーブンを期するため、ペースを落とすもの。
しかし、ここに来て、絶好調の足は、平地よりもペースを上げて進んでいった。
今回は、ほとんど鳴っていた音楽を覚えていない。
それでも、いつも心に響く歌がある。
88曲中、63番めにいれた
「負けないで」ZARD
この歌だけは、いつも、特別な思いで聴く。
前奏が鳴ると、朦朧としていた意識が戻ってくる。
♪負けないで、もう少し、最後まで走り抜けて♪
♪負けないで、ほらそこに、ゴールは近づいてる♪
ランナーのために作ったとしか思えない。
自宅でパソコンに向かっている時、この曲を聴くと、レース終盤の苦しい呼吸のなか、歯を食いしばって走り続けた記憶がよみがえる。
今回は、34km地点で鳴るように入れたが、次回はもう少し後ろ。39kmあたりに入れよう。
入り船橋の手前で、沿道からもロッキーのテーマが聞こえてきた。
ランナーから苦笑いが漏れる。
確かにぞろぞろ歩いている姿に、この曲は似合っていない。
佃大橋の真ん中で36km
37km、朝潮大橋
春海橋を左折
豊洲二丁目の信号をゆるやかに右カーブ
応援は、まばらになることはあっても、途切れることがない。
元々人口は多くない地域。地元の人は総出してるんじゃないか。
臨海地域の応援が薄いという風評を知って、わざわざここに駆けつけたと見て取れる人もいる。
東雲橋を渡ると39km
そこを過ぎると、雲がさらに厚みを増した。
応援に来ていた学生が「おいおい、真っ暗になっちゃったよ」と空につっこんでいる。
東雲一丁目を右折すると40km。
40kmのタイムは、予定より15分遅れ。
終盤に足が残っていたため、この5kmラップは、予定より1分速い。
| 固定リンク | 0
「しらべるが走る!」カテゴリの記事
- 我が心の引退レース(2022.03.09)
- 長崎平和マラソン エントリー方法発表!(2020.02.12)
- 大迫傑曰く「タイムは気にする必要はない」(2020.01.21)
- マラソンの最後の1kmは、それまでの41kmとは絶対に距離が違うと思う(2020.01.20)
- 地道に走り、最下位を脱出(2020.01.18)