電気自動車 i-MiEV 発売秒読み?
2009年4月、首都高速道路のパーキングエリアに、電気自動車向けの急速充電器が配備された。
いよいよ、i-MiEV の発売が秒読みに入ったのだ。
そう思ったが、事情は少し違っていた。
i-MiEV は、三菱 iをベースにした電気自動車。
i は、三菱が販売している後輪駆動の軽自動車。
自動車雑誌によると、iは「リア・ミッドシップ」と定義されてているが、この車は純然とした後輪駆動である。
ミッドシップの定義は、エンジンが後輪車軸より前にあることだが、iのエンジンは車軸の真上にある。
三菱はiは2006年1月24日、まずターボ車のみを発売。
9ヶ月遅れて10月24日、自然吸気(NA)エンジン車を発売。
そのパンフレットはハウステンボスで撮影されている。
同年10月25日、グッドデザイン大賞を受賞した。
2006年10月、三菱iにモーターユニットを搭載した試作車 i-MiEV を公表。
東京電力が i-MiEVを使った実証実験の実施を発表。
その後、各電力会社も続き、三菱は電力各社に試作車を供給して、市販を想定した準備にとりかかった。
2007年夏、i-MiEVの実用試験を各電力会社が行っている映像(i-MiEVが長崎市のオランダ坂を登る)をCMで放映。
三菱が環境に取り組む姿勢のアピールと言う形をとり、発売に向けての前評判をあおり始めた。
2007年10月、東京モーターショーで「i-MiEVスポーツ」を展示。
4人乗り。前輪ホイールにもモーターを仕込み「最高時速180km/l」「一度の充電で200km走る」と発表された。
この時点で、カー雑誌が書いた発売予定は「2009年」今年である。
さて、冒頭の話に戻る。
首都高速道路に急速充電器が設置されたのは、法人向けだった。
i-MiEVは7月頃、法人向けに発売される。
本体価格はおよそ400万円。日本郵政が大量に購入したようだ。
一般個人向けの販売は無し。
そんな馬鹿な。ずっと待っていたのに。
だったら、うちは会社やってるから、法人名義で買うぞ。
と思っても遅い。もう売り切れている。
販売先を限定しており、法人向け販売というよりは、実験の拡大である。
政府と三菱は、かなり慎重だ。
いったい何を危惧しているのか、それを予想してみた。
■慎重になる理由その1
モーターストップの可能性。
走っていて、路上で突然停まるかも知れない。
モータートラブル(エンジントラブルではない)あるいは、想定よりずっと早い電池切れなど、何らかの理由で突然停まる。
その度にロードサービスを呼ぶのでは、実用に耐えない。
つづく
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