また、何かありましたら、ご連絡ください。
また、何かありましたら、ご連絡ください。
それは、時と場合によっては、いたたまれない言葉である。
ある時、スーパーの駐車場で、車のエンジンがかからなくなった。
車を停める前に、バッテリーが上がるような、予兆はなかった。
そもそも、セルモーターが回る音さえしない。
こんなことは初めてだ。
携帯電話で、ディーラーに問合せた。
「ブレーキペダルを踏んでいますか?」
ブレーキを踏んだら、すぐエンジンはかかった。
すみません、かかりました・・・
お騒がせしました。
こんな、初歩的なもの忘れで、慌てて泣きついてしまったのか。
情けない思いで、電話口で詫びた。
そこに、その言葉がきた。
「また、何かありましたら、ご連絡ください」
もう、こんなど素人質問で、恥ずかしい思いをしたくない。
「また、何かあって」はならないのだ。
ある時にそれは、言う側にとっての、親切の押し売り言葉だ。
ある時、インターネットがつながらなくなった。
さっきまでは、つながっていたのである。
パソコンの再起動もしてみたが、やはり、つながらない。
モデムのパイロットランプを確認したが、正常を示すグリーンのランプが並んでいる。
こんなことは、初めてだ。
キャリアに電話をかけて、問い合わせた。
「モデムの電源を一旦切って、10秒ほど待ってから、もう一度電源を入れてみてください」
言われた通りにやってみると、ネットワーク接続が復活した。
狐につままれたような気分だが、現状が復帰したことは、とてもありがたい。
感謝の言葉を述べた。
そこにも、その言葉が追い打ちをかけてきた。
「また、何かありましたら、ご連絡ください」
そんなに、何度も何かあったら、たまらない。
それでも、彼らは、最後にそれを言わずにいられない。
ご迷惑をおかけして申し訳ありませんでした。
けれども、私たちは、今日もそして、これからも、真摯に対応いたしますよ。
逃げも隠れもしません。
お問い合わせいただくことは、我々には歓びなんです。
お客様の声がきけますから。
我々は、こんなに親切ですよ。
ユーザー思いなんです。
その言葉が持つ 慇懃な意味合いには、礼を失わずに返す言葉がない。
その言葉を、ただ、黙って聞くだけだ。
わずか20文字、この言葉を聞く、10秒はとても長く感じる。
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