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2009年6月21日 (日)

デコに敬意を!

5月30日
FAカップ決勝 ウェンブリースタジアム<中立地>
エバートン 1-2 チェルシー
エバートンがホーム扱いのため、チェルシーは、黄色い3rdユニフォームを着用。
ヒディンクは予定通り、この試合を最後にチェルシーを去ることになり、なんとか1冠を得て、花道を飾った。

デコは一度もFAカップに出場することなく、シーズンを終えた。
FAカップは世界中のフットボールで、最も伝統のあるカップ戦。
このまま、退団することになれば、残念なことだ。

FAカップ決勝を前にして、デコは英紙サンに対して、代理人がインテルとの交渉を始めたことを明かしたと報じられた。
普段ならば、クラブが最終戦を残している段階で、このようなことを言うデコではない。
実際にデコがそう語ったとしたら、それはそれで、デコの心中を察するに余りある。

2008-09シーズンは、大好きなバルセロナを追われた後、夢だったというプレミアリーグで、輝けるキャリアの継続を目論んだシーズンだった。

8月のスタートは移籍早々にゴールを決めるなどして、プレミアリーグの月間MVP。
その頃のチェルシーのサッカーは、まさに足下のパスをワンタッチできれいにつないでいく、まるでバルセロナのようなサッカー。
そして、パスの要にはいつもデコがいた。
デコがいない試合は、素人目にもリズムが崩れるのがわかった。
誰もが、グラウンドに居ないデコの姿を探しているかのように見えた。

当時、ある古参のチームメイトはデコの移籍金が安かったことを「お買い得だった」と評していた。失礼な言い方をするやつだとは思ったが、そんな些細な言葉尻をとる気にならぬほど、デコの未来は光に満ちていた。

ところが、スコラーリが解任されると、成績不振の責任がデコにあるかのような論調になった。
プレーヤーは結果がすべて。
だから、デコが悪く言われることもあるだろう。
だが、悪いことばかりではなかったはずだ。

デコで勝った試合があった。
デコの姿勢にヒントがあった。
デコのアイデアを皆が見て学んだ。

このままクラブを去ることになった時、デコが運んで来たものについて、敬意をもった態度で言及してくれることを希望する。



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