矢祭はどえりゃーところだなも
【 河村たかしを追っかけるがね 第9回 】
福島県は東北の最南端に位置する都道府県。
その福島の最南端に、人口6400人の町、東白川郡 矢祭町がある。
ニュースをよく見ている人ならば、矢祭の名前を見たことがあるかも知れない。
矢祭町は、2002年8月5日に稼働した住基ネット・オンラインに、初日参加を見送った全国6つの市町村の1つとして紹介された。
初日接続を見送った6市町村
■小俣町(三重) 2002年8月9日より接続
■二見町(三重) 2002年8月9日より接続
■国分寺市(東京) 2004年2月18日より接続
■横浜市(神奈川) 2006年5月より接続
■杉並区(東京) 2009年1月より接続
■矢祭町(福島)
2009年6月現在、いまだ接続していないのは、2団体のみ。
一つは東京都の国立市。いったん接続した後、再び、切断して現在に至る。
そして、もう一つが矢祭町。
一度も接続していないのは、矢祭だけである。
国は法律に基づき是正を求めているが、2団体ともに応じていない。
現時点では、是正勧告には法的強制力がないが、今後、強制力のある規制ができるよう、法改正が予想される。
「住基ネットに未接続」については、なにも賞賛するところはない。
ERPの普及で、日本企業が軒並み、ガラス張りになっている。
情報がコンピューター・システムで一元管理され、それがさらにネットにつながることは怖さを伴う。
その気持ちはわかるが、住基ネットは、行政のコストダウンに必須な策である。
そろそろ、是々非々の判断をしてもよいのではないか。
住基ネットについては、合理性を欠いている矢祭だが、議員報酬については、合理性の最先端を走っている。
2008年3月31日、矢祭町では、町議会議員を日当制に変更する条例を施行した。
議員報酬は、日当3万円×年間議会開催日数およそ30日で、年収90万円程度。
政務調査費も支給しない。
矢祭は、議員が「職業」になっている日本の制度から、議員は「ボランティアによる公僕」と考える欧米に近づいた。
河村たかしが市長を務める名古屋市議会の場合、報酬 1,550万円+政府調査費660万円+費用弁償 80万円で、年間およそ2,290万円が支給されている。矢祭より 2,200万円も多い。
【 矢祭町の歴史 】
1963年1月1日、矢祭村から矢祭町となった。
1983年4月、根本良一町長就任 6期24年を務めた間に、日本で初めて、町議会が公僕として働く体制を敷いた。
2001年10月31日、町議会で、市町村合併をしない矢祭町宣言を採択。
2002年9月、町議会定数を18人から10人に削減。
2006年「矢祭もったいない図書館」開館 全国から図書の寄贈を受けて作られた。
2008年3月31日、町議会議員を日当制に変更する条例を施行。
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