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2009年10月29日 (木)

田中美絵子はええ議員になる

民主党のマニフェストは嘘だった。

民主党は「子育て手当」「高速道路無料」の財源は
「無駄遣いを洗い出す」「埋蔵金とかを使う」
と言っていた。

だが、政権をとった途端
「赤字国債はやむを得ない」

赤字国債を批判されると
「コクミンが赤字国債がダメというならば、マニフェストをやらない」
と言い出した。

わかりやすくデフォルメして書いたが、これはすべて鳩山総理の口から出た言葉だ。

コクミンは無駄遣い、すなわち国の金を吸ってよろしく、おいしく生きている人たちのお金を取り上げてくれると思っていたのだ。
民主党は選挙前の演説でそう言っていた。

だが、フタを開けたら、上から官僚に指示を出すばかりで、中には入り込まない。
出てきた概算要求をみて、
「ふざけるな、官僚」
と言うのかと思ったら、
「増税もコクミンの理解を得られるのではないか」
ときた。
こども手当創設による、専業主婦家庭の増税を予定より大きくしようと言うのである。

だが、これは仕方がない。
民主党に308議席を得て政権を獲得したのは、多くのコクミンが投票したからだ。
投票したコクミンの責任である。

「選挙前に言ったことと、話が違う」
と言う前に、民主党についてよく調べなかったことについて考えなければならない。

2005年総選挙における「郵政民営化 賛成ですか、反対ですか」の選択は、国家予算の構造を巡る是非であり、コクミン生活への直接影響は小さいものだった。
だが、2009年総選挙の「政権」選択は、国の指針、コクミン生活 ありとあらゆるものに影響する、どえらい選択。
それなのに、民主党についての予備知識もなく、調べずに投票した人が多かったのではないか。

9月14日、河村たかしは定例会見の最後に、田中美絵子議員を擁護する発言をした。

田中美絵子は小選挙区で元総理大臣の森喜朗を追い込み、比例北陸信越ブロックで復活当選した衆議院議員。
かつて、河村たかしの秘書だった。
当選後、かつてアダルトビデオに出演していたことなどをメディアがとりあげて、見せかけの苦境が作り出されていたところに河村が助け船を出す。

「きっと逆境を克服してきた立派な議員になるだろう。むしろこういう人たちが国会議員になって、庶民のことをいろいろ話していってほしい」

「職業に貴賎はない」
という一般論を待つまでもなく、AV出演歴のある人は国会議員になれないという法律はない。
師匠河村たかしのように、政治家として真摯に努力し、コクミンの役に立てばよいのだ。
だが、実際にはそれはなかなか難しい。
爪に火をともすような生活を送った人は、数千万円の収入を得る国会議員になると、守りに入ることがある。
一度ゲットした身分を維持したいと思うのだ。
そうなると「コクミンのため」と口で言いながら、努力の方向は「党のため」「自分の人気維持」となっていく。

選挙中のパフォーマンスは、かつて問題を起こしては消えていった民主党若手議員にその姿がダブっていたが、今後、広告塔としての露出を控え、本業に精を出せば、河村が言うとおり立派な議員になれるだろう。

【 河村たかしを追っかけるがね 】 は、毎週木曜日に掲載しています。

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