« 多摩美が近いからね | トップページ | 黒田庵についての2つのページ »

2009年10月 8日 (木)

名古屋は当分しずみや~せんで

【 河村たかしを追っかけるがね 】

地球温暖化とは
「二酸化炭素、フロン等の排出が増えて気温が上がること」である。
気温が上がると、なにが困るのか?
その一例は次のようになる。

二酸化炭素、フロンなどの「温室効果ガス」が増える
   ↓
温室効果ガスは太陽光は通すが、地面や海面から出る熱を通さない
   ↓
気温が上がる
   ↓
北極や南極の氷が溶けて、海面が上がる
   ↓
海抜の低い土地が水没する

確かに、自分の家が水没するとなると、看過できない。
ところで、あなたの知り合いに
「いやぁ、地球温暖化で家が沈んじゃったよ」
という人がいるだろうか。
恐らく日本には、いないと思う。
では、地球温暖化は、日本とは関係がないのか?
次のような文献がある。

「12,000 年前、大阪湾から瀬戸内海にかけては大森林でした。
天変地異で短期間に気温が上がった時代があり、海に沈んだのです」
日本の未来と地球の未来 廣済堂出版 1995年9月

12000年生きているのは、デーモン木暮くらいなので、それが本当かどうかはわからない。
ただ、そうなると思われるデータや予測はある。

■過去20年、海面水位は 8~9 cm 高くなっている。
 (気象庁2003年7月1日)

■向こう100年で、海面水位は 9~88cm 高くなる。
 (2001年、気候変動に関する政府間パネル(IPCC)第3次レポート)

陸地が海に沈むという事例について言えば、地球温暖化阻止は、遠い子孫のための取り組みということになるが、地球温暖化がもたらす異常気象、それが引き起こす災害は、もう起こり始めている。

鳩山総理が「25%削減」をぶちあげた時、メディアは「財界には、その負担について疑問が投げかけられている」と一斉に論評していた。だが、それがいったいいくらかかるのか? 1兆円なのか、1000兆円なのかといった目安となる数字の報道は見かけなかった。

温室効果ガスを減らすには、いったいどれくらいのお金がかかるのか?
日本政府は、二酸化炭素1トン減らすための対策費を1万円と試算している。

京都議定書により日本の削減目標は「6%」
1990年の総排出量12億トン×6%= 7,200万トン
これに1万円をかけると、720,000,000,000,000円

この数字をみて、すぐに位取りがわかる人は銀行員か、経理の仕事をしている人くらいだろう。

0の数と位の早見表。

数字 0の数
1,000,000 百万
100,000,000 1億
1,000,000,000,000 1兆 12
1,000,000,000,000,000 千兆 15

 720,000,000,000,000円という数字を見ても、瞬時に位がわからない。
上の表をみれば、720兆であることがわかる。

 現在、国と地方の財政赤字が 860兆円ある。
 プライマリーバランス(国の予算の単年度収支)は依然として、黒字化する見通しは立っておらず、赤字がつづく。
日本は、借金が増える一方の国だ。
 そこに新たに、環境目的で 720兆円を支出できるのだろうか。

【 河村たかしを追っかけるがね 】 は、毎週木曜日に掲載しています。

河村たかしを追っかけるがね 目次

| |

« 多摩美が近いからね | トップページ | 黒田庵についての2つのページ »

経済・政治・国際」カテゴリの記事