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2009年10月 1日 (木)

チームマイナス6% なにゆーとりゃーす

8月30日、テレビ朝日の総選挙開票速報番組に、民主党の岡田克也が出ていた。
古舘伊知郎が聞く。
「高速道路を無料化するとクルマが増えますよね。それと温室効果ガス25%削減は矛盾しませんか?」
これに答えて岡田が言った。
「たとえば、全部が電気自動車になれば・・・」

電気自動車は三菱i-MiEVが発売されたばかり。
発売と言っても、特定の法人向けであり、一般個人にはまだ売っていない。

早ければ2010年に一般販売されるが、予想価格は390万円。
政府の補助が100万円として、実勢購入価格は290万円。
ベース車である三菱iの価格が150万円なので、消費者は”モーターエンジンのために”140万円余計に払うことになる。

2009年9月現在の東京都ガソリン価格はリッターあたり123円。
140万円を123円で割ると、11,382リットルのガソリンが買える。
このクラスの燃費が町乗り15km/lとして、17万キロ走れるガソリンである。

電気自動車を買った人は、17万キロ走ってようやくトントン。
いや実際には17万キロ走るためには、電気代がかかるので、少なくとも20万キロ走らなければ、電気自動車にした元が取れない。

20万キロ走らなければ「損」になる自動車を国民全員が買うのは難しいので、現政権は政府補助を1台あたり250万円出すつもりなのかも知れない。

そういう非現実的な話はおいて、
国連で言ったからには、法の強制力をもって「マイナス25%」を達成しなければならない。
25%は大変な数字である。

世界各国が達成に四苦八苦している「京都議定書」が定めた目標値は日本の場合、1990年水準に対してマイナス 6%。

温室効果ガス排出量6%削減のための日本国民としてのプロジェクト「チームマイナス6%」はこの6%を引いている。

チームマイナス6%が提唱する6つのアクション
action 1:温度調節で減らそう
action 2:水道の使い方で減らそう
action 3:自動車の使い方で減らそう
action 4:商品の選び方で減らそう
action 5:買い物とごみで減らそう
action 6:電気の使い方で減らそう

 
チーム・マイナス6%のウェブサイトからこのプロジェクトに参加することができる。ただし、この活動にコクミンの大多数が賛同して、取り組んでいるとは思えない。

 25%減らすのは鳩山総理ではない。企業とコクミンである。

京都議定書は、1997年に京都で開催されたCOP3(気候変動枠組み条約第3回締約国会議)で採択された 地球温暖化対策の約束。

●削減する期間
 2008年~2012年
●1990年水準に対しての削減値
 先進国5%、日本6%、米国7%、EU8%

1997年
COP3が京都で開催された。議定書はこの時に話し合われている。

2001年3月
米国は議定書の議論から離脱し独自のルール作りを目指すと表明。

2001年5月30日
デンマーク議会が承認。EUでは初めて。

2001年11月10日
COP7で京都議定書の運用ルールについて合意が成立。

2002年6月4日
日本が、会議から15年経ってようやく京都議定書を批准。

2005年2月16日
京都議定書発効
1997年COP3参加国の55%を超える国が批准した時点で国際条約として発効した。

2008年~2012年
現在は、その実施期間に入っている。

 マイナス6%でさえ、コクミン一丸となっていない国で、25%はどえらい数字だ。では、25%減らせばそれでいいのか。そこには数字のマジックが隠れているのである。

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