高森田楽保存会、そしてたまちーず
1400年の歴史がある禅寺で撮った写真を旅の記念として、一路やまなみハイウェイをめざす。
九州北部の人にとって、ドライブといえば阿蘇。
阿蘇の大観峰では毎月第2日曜日、オープンカーのオフ「おはくま」が行われており、毎回多くの参加者を集めている。
阿蘇をオープンカーで走るのは、遠い昔からのあこがれだった。
「やまなみハイウェイ」は水分峠から阿蘇までの県道。
全長 52km。
かつては有料道路だったが、2000年6月に無料化された。
だが、あいにくこの日の空は雨が降っては晴れるの繰り返し。
そうかと思うと突然霧が立ちこめて、視界わずか10mのところもあった。
ほんのわずかな晴れ間を狙って記念写真を1枚。
だが、オープンの幌を開けるには、あまりに空が重い。
結局、一度も幌を開けることはなかったが、天候により、いろいろな顔をみせる「やまなみハイウェイ」を楽しめた。
ずっと、このクルマで走りたかったあこがれの道。
夢の時間はあっという間に終わった。
時計はお昼の1時を回っている。
お昼は「高森田楽保存会」へ。
阿蘇に来たらご飯はいつもここ。
初めて来たのはもう20年以上前のこと。
その日から、なに一つ変わらぬ姿で今日もそこにあった。
縁側に靴を脱いで上がるのが懐かしい。
子どもの頃、住んでいた家には縁側があり、夏の夕暮れはそこで涼んだことを思い出す。
お通しに出る厚揚げが、相変わらずうまい。
これだけあれば、あとは要らないと思っている。
日頃、通りすがりに豆腐屋があれば、なにげなくこれに似た厚揚げはないかと覗いているが、20年来見つからない。
いろりに鮎、豆腐、こんにゃく、芋を差し、味噌を塗って焼く。
最後にご飯とほうとう汁。
真夏にいろりに当たっているのだから、暑そうなものだが、山の風が通り抜けて涼しい。
高森を後にして、阿蘇山頂の南側を回って赤水に出る。
今日は「やまなみハイウェイ」を走りに来たので、山頂は目指さない。
上空には霧が立ちこめていて、子どもの頃から暗記している標高1592mの山頂は、一度も見ることはできなかった。
でも、いつかきっと、またここへ来るだろう。
道が空いているのか、道路が拡幅されたせいか、いつも混んでいる印象があった国道57号線は、あっという間に熊本ICへ抜けた。
今日、最後のチェックポイントは熊本県でのSA・PA寄り。
目をつけておいたのは、玉名PAの「たまチーズ」
製造は玉名市の「むらた」
のぼりには「高速初登場」とあった。
その場で食べようと思ったら
「今すぐ食べられるものは売っていないんです。1時間くらいで溶けるので、それから食べてください」
帰り道、待ちきれず30分くらいで食べる。
これは買ってよかった。
1時間くらい経ってまた食べた。やっぱり美味い。
溶けてくるに従い、風合いの違うお菓子に変わって楽しい。
雨があがった西の空に向かい、スピッツを歌いながら走る。
空いて手持ちぶさたの高速には、スピッツがぴたっとくる。
| 固定リンク | 0
「旅行・地域」カテゴリの記事
- 貸し切りの平和祈念像 長崎稲佐山スロープカー(2025.02.05)
- 初日から速さに目を見張ったFLAGSHIP STOREの会計オペレーション(2025.02.02)
- 磨き抜かれた夢の街 長崎スタジアムシティ開業 しらべるが選ぶ2023年の5大ニュース【1】(2024.12.28)
- 東町運動公園とアダストリアみとアリーナが頭の中でつながらない(2024.12.23)
- 長崎とここに訪れる人達を笑顔にする町が、まさにあと数分で生まれようとしていた(2024.12.11)