2009年は、ETCカード有料化の年
秋が深まり、そろそろストーブを倉庫から出す季節になると、間もなく一年も終わり。
そろそろ今年の10大ニュースを選びたくなる時期だ。
2009年「自動車」というカテゴリーでは「高速道路1000円」という大きな転機があったが、その影に隠れて看過できない動きがあった。
「ETCカード有料化」である。
ETCカード有料化とは、年会費無料を謳ってETCカード会員を集め、後から有料化する事例。
2009年にはネット企業最大手の2社がたてつづけに有料化を行ったのである。
2009年1月
楽天がETCカードの年会費有料化を会員に通達。
年会費525円
2009年4月より請求開始
申し込んだきり、引き出しにしまっていたので、有料化されると知らせを受けて慌てて解約作業にはいる。
楽天は電話のみで退会を受け付けていた。
WEBでの受付は無し。
もしや、電話がつながらないのでは?という予想は杞憂に終わり、電話は24時間対応でつながりやすく、音声案内に従うと、あっさりと解約できた。
オペレーターが応対するでもなく、とても親切な仕組みだった。
2009年4月
YAHOO!がETCカードの年会費有料化を会員に通達。
年会費1050円
2009年6月より請求開始
このカードは当初使っていたが、途中から別会社のカードに換えたので、やはり引き出しに眠っていた。
またも、慌てて解約作業に着手。
YAHOO!は電話のみで退会を受け付けていた。
WEBでの受付は無し。
こちらは電話が電話はつながりにくい。
つながったところで、音声案内に従い入力していると、カード番号入力でエラーが起きて通話が切断された。それが2度あった。
そこがエラーになっては、もう先には進めない。
解約はできないということである。
受付時間はyahooからのメールには時間限定の案内が出ているが、WEB上では24時間受付となっている。
退会は"時間限定"のオペレーター応答業務になっていて、業務時間外の自動応答では手続きできない。
結局、会費を払った。
「高速1000円で行く東京-九州の旅日記」での予備ETCカードとして、1050円保険料だと自分に言い聞かせて。
無料でETCカードを発行していた頃は、ETCの黎明期。
カード発行会社としては、お座敷取りが主眼であり、会費を無料にして、顧客を獲得する必要があった。
しかし、会員は獲得したものの、カードを申し込むだけで、使わないユーザーが多かったのだろう。
そうなると、カード会社は発行と維持のコストだけが出ていくことになる。
ところが、2009年3月を境に状況は一変した。
「高速道路料金1000円」では、ETCが必須となった。
それまでETCカードは持っているが、滅多に高速に乗らなかったユーザーが、1000円という安さに惹かれてカードを使い始める。
こうなると、カード発行会社のほうが立場が強い。
有料化しても、ほんとうに使っているユーザーは残る。
使っていなかったユーザーのあぶり出しもできる。
幽霊会員が退会してくれれば、更新時にカードを発行しなくて済み、維持費用が下がる。
YAHOO!は2007年の宣伝コピーに「実質0円キャンペーン」と謳っている。
ただし "この時期からこの時期の間が0円・・" といった、0円の期間は明示していない。
ETCの先行きを見通して、約款に「永年無料」を書かなかった先見の明は、特筆に値する。
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