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2009年12月22日 (火)

高速に横たわる、真夜中のキリン

九州自動車道に別れを告げる。
23時を回っても、まだ渋滞は続く。
時速70km~90kmで巡航する赤いブレーキランプの隊列。
晴れてはいるものの外は暗く、見通しは悪い。
左側走行車線の住人となり、無理な運転はしない。

 

こんな時、前を定速で走るペースメーカーがいると楽だ。
一定の車間距離を置いて、相手に失礼のないよう後ろに着く。
できれば相手はプロのドライバーのほうが安心だ。
下関JCTから30分ほどは「九州○○運送」のお世話になる。

 

美東SAまで2kmの看板を確認して、3度目の休憩を決めた。
心地よかった位置を失うのは惜しいが、集中力を維持するためにも1時間に1度の休憩を、自らに課す。
さようなら、九州○○運送さん ありがとう
そう声に出した、前のトラックも左にウィンカーを出した。
これは奇遇だ。嬉しい ・・・ いや

 

それにしても、PAまでまだ1kmはあるはず。
ちょっと左へ出るのが早くないか?
と思った次の瞬間、前方に異物を捕らえた。
しゃがみ込んだキリンのように見えるのは、道路をふさいで停まる高級外国車。
ハザードが点滅している。
手前に、タイヤが外れて転がっている。
それでしゃがんだ動物のように見えたのだ。

 

やばい!
前車に倣い間一髪、左の路肩に出る。
この間わずか2秒のできごとだが、スローモーションのように悠々と避けることができた。

 

バックミラーで確認すると、後続のクルマも次々に左右に真夜中のキリンを交わしていく。この夜中に、ドライバーの集中力はたいしたものだ。

 

この旅最初にして最大の危機を脱して美東SAで休憩。
山口JCTでは山陽自動車道と分岐する。
当初計画では、いろいろな道を通りたいと思い山側の道を予定していたが、NEXCOのウェブサイトで検索すると、そちらは2時間も余計にかかる。
ここは山陽自動車道を選ぶことにする。

 

0:25
山陽自動車道 富海PAで4度目の休憩。
去年夏、マルハハンバーグを求めて走った徳山西ICを通過。

 

1:00
本日宿泊の第1候補、下松SAに到着。
この時間でもSAはほぼ満車。立錐の余地もない。
高速1000円の威力は半端ではない。
とても、落ち着いて寝られそうにない。
もうちょっと行こう。

 

1:54
宮島SA到着
駐車スペースは2割ほど空きがある。
夜も更けてきた。
明日また早く走り始めるためにも、ここを本日の終点とする。

 

ミネラルウォーターの確保に売店へ入ると、そこには人の群れ。
「真昼か?」とツッコミを入れた。
お土産を選ぶ人、食堂はフル稼働。店員は当然のような顔をして、うどんをざるから器に移している。
翌朝買おうと、もみじ饅頭の品定めをしてクルマに戻った。

 

高速1000円で行く東京-九州の旅日記

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