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2009年12月18日 (金)

ポータルをポータブルと言い間違う人たち

 「ポータルサイト」の定義
 利用者が非常に多く、インターネットの入口になっているウェブサイト。

 ヤフー、google などのサーチエンジン、mixi、マイクロソフト社のウェブサイトなどがポータルサイトの代表例である。

 この言葉は、1999年から広く使われるようになった。
 2009年の今、ポータルと省略して言うことが多い。

 英単語 potal の意味は、堂々とした入り口、正面玄関
 米国では、ポータルのことを ナビゲーション・ハブとも言う。

 ウェブサイト開設者は自分のサイトがポータルサイトとなると、
■ 事業が大きく展開できる。
■ 広告収入が入る。
 といったメリットがある。

 ネット上は 「こんなことができて、タダなの?」
というサービスにあふれている。
 タダで提供して、儲かるの?と心配になる。

 そのような業者の収入源は 「関連有料サービスの販売」 「広告収入+アフィリエイト収入」
 集まった人の中から一定比率の人たちが消費行動を起こす。
 たくさんの人が集まれば、それだけ収入が増える。
 ゆえに、タダなのである。

 2000年代初頭には、ウェブサイトの立ち上げに際して「ポータルサイトを立ち上げた」と発表する企業があった。
 その表現では「大スターがデビューする」と言っているに等しい。
 こういう場合は 「ポータルサイトを目指して、情報サイトを立ち上げた」と言うのが正しい。

 2000年代後半にはいり、企業内ポータルという概念が生まれた。

 企業内ポータルの定義
 企業内コンピューター・システムにおいて、シングルサインオンでログオンする基幹サービスの集合体。

 シングルサインオン SSO = single sign on
 コンピューター・ネットワーク上で、一度認証を受けるだけで、許可されている複数のサービスが利用できるようにするしくみ。

 ユーザーは2つ以上のパスワードを記憶できない。
 また、サービス毎に ID、パスワードを入れるのは 面倒くさいので SSOが登場した。
 シングルサインオンを取り入れていない企業のコンピューター・システムでは、サービスごとにID、パスワードを入れなければならない。

 2004年頃までは、企業内システムに認証をかけておくと 「ID、パスワードを入れるのが面倒くさいよ」 だから、使わないんだと言い逃れの方便にする人が多かった。
 ただそういう人に限って、元々あまり使う気のないユーザーだった。

 企業内にポータルを構えると、きまって「ポータブル」と読み間違える人が出てくる。
 メールで書き間違えるだけでなく、声に出して言う。
 完全にポータブルだと思いこんでいるのだ。

 過去に「ポータブル」と強弁した人はすべて 50歳代だった。



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