週末のハイウェイ
20:15
余命を告げられた父を見舞い、佐世保を出発。
来年の里帰りの時、もう父はいないだろう。
これが今世の別れになる。
黙り込んでいる父の手を取り、心でお別れを告げた。
日付が月曜日に変わる前に、武雄料金所を超えておかねばならない。
佐世保から武雄までの西九州自動車道は 「高速1000円」が適用される NEXCO3社の道路ではない。
さらに、福岡ICと太宰府IC間の通行止めも予断を許さない。
もしも雨が降って通行止めになった場合、そこで「高速1000円」がとぎれてしまう。
確実に「高速1000円」圏内に入るには、日付が変わる前に、福岡ICを超えることが必要だ。
そのために、日付変更まで3時間の余裕をもって「佐世保みなと」インターに乗った。
この旅で何度も往復した西九州自動車道。
佐世保駅すぐそばの「佐世保みなと」ICから さらに県北に向けて延びつつあるが、その足取りは重い。
米軍基地あたりまではほぼ完成しており、来年の夏には走ることができるだろうが、その先は新政権によって仕分けに会うかもしれない。
無事、武雄インターを越え、長崎自動車道に流入。
ここからは NEXCO3社の道路。
間違えて、北九州や阪神の高速に行かない限り、休日上限 1000円が適用される。
ただ、なぜだかわからないが、武雄→東京は2600円。1000円というわけではない。
いつもの「Music stylist」ではなく、ウォークマンにいれてきた「2009九州」セットリストを聴く。
カーナビ選びの最優先ポイントは「外部入力端子付き」だったが、この端子にウォークマンをつなぐことは滅多にない。
鳥栖JCTが近づいてきた。
天候は晴れ。
ここまで、クルマは順調に流れている。
友達に教えてもらった Ann Sally の「週末のハイウェイ」が流れてきた。
しっとりとした夜、快調なエンジン音をあげて走る高速
そこにお気に入りの音楽
今、とても幸せな気分に包まれていることを自覚する。
別れの切なさが薄らいでいる。
鳥栖JCTから九州自動車道に乗ると、ぐっと混んできた。
基山あたりは、片側3車線がクルマでぎっしり埋まっている。
カーナビは東京までこの旅が「あと1104km」であることを表している。
無事、福岡ICを通過
これで高速1000円圏内にはいった。
あとは行けるところまで行って睡眠を取る。
この旅スタートから 3308km
めかりPAで、基山に続いて2回目の休憩
クルマを下りると、関門橋のライトアップが美しい。
カメラを撮りに戻り、急いで歩道橋に駆け上がると・・・
23:00でライトアップは終わってしまった。
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