プレミアがつかない 500系記念テレカ
東京への出張の朝、名古屋駅のホームで 500系と初対面。
けたたましくベルが鳴り、岐阜方面から 500系が入ってくる。
他の新幹線は車体が白いので、ホームに滑り込んでくるというコトバが当てはまるが、先頭が尖っているこの車体は、ホームに突っ込んでくると言う印象だ。
グレーボディ、丸い形状
これまでに見たどの電車とも違う。
まるで、戦闘機がまちがえてホームに着陸したような違和感がある。
客室内は淡い紫を基調としている。
バイオノートの筐体の中に乗り込んだようだ。
写真で見てもわかるように 狭く感じる。
というより、明らかに狭い。
飛行機のように「円」に近い形状のため、窓際の列ほど天井が低く、閉塞感が強い。
名古屋→東京まで およそ 96分。
これくらいの時間ならば我慢できるが、これに乗って東京から博多まで 5時間を旅する気にはなれない。
500系は外から眺めるには楽しいが、乗ってしまうと自分では見えないのでつまらない。
ビンテージのカッコイイ靴を手に入れたが、サイズがちょっときつい。
はたで見ている若者は「お、ビンテージ」と言ってくれるのだが、履いている本人は大変な思いをしている・・・
というようなものである。 って余計わからないって
2008年夏に「のぞみ99号」で品川-博多間を乗車してわかったことだが、新幹線の長距離利用者は、ほとんどが名古屋-広島間。
東京-博多をフルに乗る人はごく希。
復刻して走っているSLだって乗り心地は悪い。
新幹線の中で 500系だけは、快適な移動手段ではなく、乗車そのものに価値がある車両なのだ。
車内販売で、500系乗車記念テレカを売りに来た。
50度数で1000円
いつか、プレミアがつくかも知れないと思い 即ゲット。
しかし、このテレカだけは12年が過ぎた今でも、さほど値上がりしていない。
コレクター市場では、大量生産されたものは古くても値段があがらないのである。
テレカの台紙には次のように書かれている。
もっと速く、もっと快適に。そしてなにより、環境に優しく。
そんな人々の願いを乗せた新型新幹線「500系のぞみ」。
最高時速300kmで走行しています。
実態を忠実に表しているのは「もっと速く」だけ。
「快適」とは、なんのことを言っているのか。
車体軽量化による省エネは既に 300系で達成されており、500系のどこが「環境に優しく」なのかは意味が不明。
1997年当時は、現代のように 猫も杓子も「環境」を口にしていなかった頃。
誰も「環境」のことはわかっていなかったので、誰もつっこめない。
とりあえず、言ってみただけなのだろう。
つづく
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