「ライ麦畑でつかまえて」と松田聖子
「ライ麦畑でつかまえて」
は、J.D.サリンジャーが 1951年に発表した小説。
1949年12月のニューヨークが舞台になっている。
The Catcher in the Rye
原題を直訳すると「ライ麦畑のキャッチャー」
主人公ホールデン・コールフィールドが語る 次の一節から、この題はとられている。
「崖でこどもたちをキャッチするゲームでこどもをキャッチする。ライ麦畑のキャッチャー僕はただそういうものになりたい」
この本を読むよりも、松田聖子の「いちご畑でつかまえて」 *1 を聴く方が先だった。
「○○でつかまえて・・」 と言われるとあの、ピダン ピダン ズビ ズビダン ピダン ・・・・
という けだるく甘い歌声が流れてきて、そのうえ
いかした女の子が ライ麦畑で彼氏と鬼ごっこをしていて
「捕まえられるものなら、捕まえてみて~ きゃー」
「おい、こら 待て~」
と戯れる映像が浮かんでしまう。
この本を読んだ時、初めの1時間ほど そのイメージを打ち消すことができず苦労した。
*1 「いちご畑でつかまえて」
1981年発売 松田聖子のアルバム「風立ちぬ」に収録
松本隆作詞 大瀧詠一作曲
大瀧詠一が建てた金字塔「A LONG VACATION」収録の「FUN×4」 に出てくる ダンビドゥ ビ ズビスビダンダンを変形させたスキャットが用いられている。
1951年
「Catcher in the rye」出版
1961年
「ライ麦畑でつかまえて」野崎孝訳 出版。
日本語翻訳まで、出版から10年が過ぎていた。
1991年
5月 「ライ麦畑でつかまえて」(英語版)講談社英語文庫 発売。
2003年
4月5日、村上春樹が新たに翻訳した
「キャッチャー・イン・ザ・ライ」白水社 出版
村上の代表作「海辺のカフカ」と 「ライ麦・・」には 同じ時間が流れている。
主人公の回想の中にある、荒涼としているが 樹木の香りに包まれたような 長い時。
ベストセラー作家 村上春樹が手がけたことで、この年 各版元は「ライ麦ブーム」を仕掛けた。
5月5日、研究本「ライ麦畑をつかまえる!謎に満ちたホールデンの3日間を解く」サリンジャー研究会編 青春出版社~
では "ジョン・レノンを撃ったマーク・チャップマンの犯行動機が The Catcher in the Rye をレノンに読んでもらうことだった"
ことなど 「ライ麦」関連エピソードが詳しい。
サリンジャーはこの小説を書いた後、作品を発表せず隠遁生活を送り続けていたが、 2010年1月27日に米国ニューハンプシャーの自宅で亡くなったと発表された。
59年にわたる隠遁
享年 91歳
死因は発表されなかった。
→「ノルウェイの森」で落伍して「ライ麦畑」でつかまる
~2016年5月記~
参考文献
「アメリカの行動原理」橋爪大三郎 PHP 2005年7月
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