ASK じゃないよ、イエローグラデ
エアマックスの歴代ファーストカラーを集めることにした。
集めると言っても、お金さえあれば 買えるモノではない。
欲しくても、お金があっても、売っていない。買えない。
この渇望感が、コレクター魂に火を入れるのである。
正規ショップの店頭に売っているのは現行シーズンの新製品のみ。
当時、ヤフオクはまだない。
発売から2年が過ぎていたイエローグラデは、個人の中古売買市場と、プレ値ショップで流通していた。
当時まだ、インターネットは普及前。
雑誌が広告収入で成り立っていた時代。
プレ値ショップはコレクター各誌に広告を出す。
当時の Get ON! の広告を見ると、いずれも価格は ASK となっている。
とても、雑誌には書けない値段ということだ。
一緒に掲載されているノモマックスが 22,000円(元値は 15,000円)なので、元値が同じイエローグラデは 30,000円以上で売られていたと推察される。
イエローグラデに再発売はあるのか?
コレクター仲間の間には、様々な噂が飛び交っていた。
その中に信憑性の高い情報があった。
「**スポーツが米国でイエローグラデを500足買い付けた。
船便で日本に運んでいる。4月下旬には全国の店舗に並ぶ予定だ」
さっそく、その全国チェーンのスポーツ店に出向き、店員に発売の真偽を吐かせようとしたが、頑として吐かなかった。
思わせぶりな受け答えだったが、結局はガセネタだったため、本当に知らなかったのかも知れない。
SCとしての復刻が決まると、プレ値ショップの値下げが始まった。
靴の場合、時計などと違い、オリジナルに人気が集まるとは限らない。
たとえるならば、靴は豆腐だ。
賞味期限がある。
人気の豆腐も、賞味期限を過ぎると、値引きして売られる。
そして、腐ってしまうともう値はつかない。
加水分解という宿命を背負う、スポーツシューズはまさに 生もの。
古いオリジナルがいいという人もいれば、新しい復刻版がいいという人もいる。
ただし、腐った(加水分解した)後、誰も 飾るためだけのために古いオリジナルを買おうとはしない。
つづく
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