エアマックス98の勇姿
「エアマックス97」というように 西暦年号下2桁をつけた呼称は、Boon 、Cool、Get on などのファッション雑誌が名付けたもの。
ナイキのカタログに載っている商品名は AIRMAX だけであり、年号はついていない。
メディアがつけた名前だが、後に Sports Classic として復刻する際、ナイキ自らも airmax95 などの呼称を用いるようになった。
NOMO MAX と TOTAL MAX を手にした後、靴への憧憬が止まらなくなる。
Boon! Cook Get ON! というコレクター寄り三大ファッション誌は、欠かさずチェックして、G-SHOCKとスニーカーの新作を追う。
1997年はスニーカーブームの最盛期となった。
ところで、このブームがなぜ「スニーカー・ブーム」と名付けられたのかはわからない。
ブームの実態は、大半がハイテクなナイキのスポーツシューズである。
正確を期すならば「ナイキのスポーツ・シューズブーム」
恐らく、このブームを取り扱っていた雑誌が 元々は10代のファッション誌であったため、アディダスやコンバースのローテクなシューズまでを守備範囲に含めるために、こう名付けたのだろう。
1997年初夏、コレクター3誌には 1997ホリデーシーズンで出る「エアマックス98」の勇姿が載った。
靴に対して、勇姿という時点でもうフツーの人ではない。
日常会話で「おい、みたか Get ON! エアマックスの勇姿!」などと言おうものなら、よほど他に楽しみがない人生なのかと哀れまれるだろう。
しかし、その「勇姿」を一足早く見ようと多治見にあるショップまででかけた。
ナイキ社員とコネがある人が事前に見本を入手。それがコレクター誌に載っていたのである。
お店に行くと、撮影用に貸したけどまだ戻ってきていないという。
冷静に考えれば、そういうカタチでの情報リークが怪しいのだが、その時は誰よりも早くこの目で見るということがとても重要だった。
エアマックス98
銀色のアッパー、初のフルレングスエア(前から後ろの隅々までエアが配置されている)。
コレクター誌では「エアマックス98」と命名されているが、97年FALLの発売。左の写真でカタログ名に「FALL」と入っていることでわかる。当時のコレクター誌では、正確を期して「97H」 H=ホリデー と表記する記事もあった。
これ以前のエアマックスは「リアフット」と「フォアフット」のエアが分割されていた。それが、このモデルでは初めて前後一体となった。
これも冷静に考えればわかるが、靴のセオリーに反している。
一般人の場合、リアフットで着地、フォアフットで蹴り出している。
フォアフットで蹴り出した時、靴が屈曲しなければ、リアフットがかかとから脱げてしまう。
前後のエアが1部品になったこの靴は、ほとんど曲がらない。
しかも、甲高だった前モデルの97Sと一転、甲が低い。
歩く度にかかとが抜けて、とても履けなかった。
その後、ファーストカラーそのままに復刻されているが、とても買う気になれない。
つづく
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