ゴールドナンバーのおじさんを取材
荷物を預けてもまだ、片手にはコンビニ袋をさげている。
中には、トイレの後に羽織る寒さしのぎのポンチョ。レース前のVESPA Pro、パワーバー2つ。5kmまでの自主給水ボトル。
ど素人!ランナーにはやることが多い。
50分前、VESPA Proを摂る。
エネルギーとして、脂肪から優先的に使うという機能を持つ飲料。
735円もするこの液体の効果は、何度マラソンを走っても未だにわからない。
わからないから、止められない。
7:45
整列開始時刻
スタートライン周辺をチェック。
ゴミ箱が右側にあることを確認してから、Xブロックまで歩く。
これが、かなり遠い。
Xブロックと書いたプラカードの真横に並ぶ。最前列だ。
ブロックの最前列も最後尾も、ロスタイムにして10秒も変わらないかも知れない。
だが、もしもその10秒が完走かDNFかを分けることになったら・・・
できることは何でもしておくのである。
しばらくすると、僕のゼッケンをしげしげと見ていた係の方が
「その番号だと一つ前だよ。プラカードは最後尾にあるからね」
と教えてくれた。
数十メートルだが、ずいぶんトクした気分になる。
テレビカメラが左端とゲート上にあることはわかっていたが、ゴミ箱がある右端の位置へ。
テレビカメラがある場所ではランナーが渋滞する。
今日は少しでも渋滞を避けるため、右端をとろうと考えていた。
20分前
音楽[start]
ウォークマンを取り出して、長野マラソン2010と書いたセットリストを選択。
ボリュームは16。
HOLDモードに切り替えて、ウェストポーチに戻す。
ケーブルはばたつかないよう、ナンバーカードの裏にテープ止め。
両耳のレシーバーはセラポアテープで固定している。マラソンを5年やってきて、この方法に落ち着いた。
15分前
パワーバーを2つ摂る。
自主給食の開始だ。今回はこのレース前1回、レース中8回の給食がレースの鍵を握っている。
本田路津子「今日の日はさようなら」が流れてきた。
目を閉じて浄土に還った父に話しかける。
「父さん、見守っていてね」
遺影をナンバーカードに貼っている人を見たことがあるが、そこまではしなかった。
10分前
スタートラインに向かって列を詰める。
これでぐっとスタートラインが近づいた。
Ann Sally「週末のハイウェイ」
佐野元春が手がけたこの曲は、マラソンという高揚した場には似合わないが、あえて気持ちを静めるためにここに入れている。
気持ちはとても落ち着いている。
無事、スタートラインに立っている。ありがたい。
感謝の気持ちに包まれる。
目の前にゴールド・ナンバーカードのおじさん。
第1回から連続出場のランナーには、金色地のナンバーカードが配布される。
早速、記者でもないのに取材する。
ナンバーカードはゴールドと標準の2種類もらうんですか?
「うん、そうだよ」
かっこいいですね、ゴールド
「自分は今年が最後と思ってね」
どうやら、おじさんは足を傷めている様子。
長野マラソンは人気がでてきて、応募が大変ですよね?
「いや僕らは別枠があるから。それは大丈夫なんだよ。もうゴールドは300人くらいしかいないからね」
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