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2010年5月29日 (土)

USB扇風機を職場で使うU子さん

また、今年も あのいやな季節がやってきた。

季節が春から夏に変わる頃、真夏のように気温が上がったものの、まだ冷房の設定温度がさほど低くない。
そんな頃、あいつが登場する。

USB扇風機だ。
パソコンのUSB端子に挿して稼働させる扇風機。
こいつがパソコンにセットされると、神経を逆なでする "ギーン" という音が鳴り始める。

USB扇風機のユーザーを U子さんと呼ぶ。
U子さんは騒音に気づいていて、周囲の人に
「時々、静かになる時もあるんだけどな」
と言っては、扇風機をこづいたりしている。

U子さんは騒音と引き替えに涼しさを手に入れることができるが、周囲にいる人には なんの恩恵もない。
ただ、一日中  "ギーン" という騒音を手に入れるだけ。

USB扇風機には 「静音タイプ」と銘打っている商品もあるが、音がしないわけではなく、やはり周囲からしてみればうるさいことに変わりない。

USB扇風機をオフィスで使うと、周囲の人は大変迷惑する。
「それ、うるさいよ!」
周囲の誰かが そう言って注意してくれればいいが、細かいことだけに言いづらく、誰も言い出せない。

会社備品の電化製品以外の使用を禁止している会社もある。
電力の使用量を把握するためと、想定外の電化製品による事故を防ぐためだ。
だが、U子さんはそんなこと、お構いなし。

まさに世は、逆ギレの時代。
悪いことをした人よりも、悪いことをされた人が咎められる。

誰かが注意したとしても U子さんは
「それがどうかしたの」
「そうなの。私もうるさいの」
と言って居直るかも知れない。

直接言って切れられるのはいやだから、間接的に言ってみる。

だが、上司に相談したり、施設管理部門に報告したりすると
「どうして、直接言ってくれないの?」
とまた切れる。

そして、そのような人が得てしてUSB扇風機のユーザーだ。
自分にメリットがあれば、他人のデメリットには考えが及ばない。
自分さえよければいい。

U子さんは、席を立つ時も、USB扇風機をつけっぱなしでどこかへ行ってしまう。
一方では U子さんは、他人が出す音には敏感。
ウォークマンから音が漏れている人や、パソコンから音を鳴らしている人がいると
「ありえない」
「信じられない」
「周りが見えていない」
を連発する。

こうして、周囲の人たちの心にあきらめが広がる。
ある人たちには、U子さんへの恨みが蓄積していく。

周囲の人には、同僚もいれば上司もいる。賞与考課はかならず1ランク下げられるだろう。
人員削減で誰か一人選ばなければならないという時も、有力な候補としてリストアップされるはずだ。

USB扇風機から得られる涼感はたかが知れている。
薄着をする。冷却ローションを使って熱を下げるといった努力をすれば、同等の涼を得ることは容易だ。

わずかな涼をとろうとしたばかりに、周囲の人に迷惑をかけて、自らにも不利益を被る。
なんと浅はかなことか。

U子さんがお休みの日、職場に静寂が訪れる。
離席時もUSB扇風機を回しつづけるU子さんでも、さすがに自宅から遠隔操作でパソコンを起動することはできない。
周囲の人々は、朝仕事を始めてしばらく経った時 静寂に気づき、U子さんが休んでくれたことに感謝する。



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