オランダという国の予習
オランダの正式な国名はネーデルラント。
Netherlands
W杯や五輪では NED と略称表記されている。
この国を日本はオランダと呼んでいる。
日本語の「オランダ」はポルトガルから伝わったもの。
日本ではそのまま国の呼称となったが、国際的にはオランダという名称は使われていない。
■人口:およそ1500万人
■面積:4.1万平方km
■首都:アムステルダム
■宗教:キリスト教
■公用語:オランダ語
ネーデルラントは「低地の国」という意味。
オランダはライン川スヘルデ川マース川が北海に注ぐ三角州にできた国。
国土の4分の1が海抜0m以下。
治水と灌漑に国民ひとりひとりが取り組んで国ができあがった。
「地球は神が創ったが、オランダはオランダ人が創った」
という言葉が、ハウステンボスの「ホライズン・アドベンチャー」で紹介されている。
神様ではなく自分たちで国を作ってしまう人たちだから、この国はかなり変わっている。
その1
●国民の外国語力が高い!
英語が話せる人が国民の77%、ドイツ語=59%、フランス語=15%
これには古くから貿易と海運で生計を立てなければならず、外国語が必須だったという背景がある。
その2
●ソフトドラッグ、売春が違法ではない
犯罪を地下に潜らせるよりは、適度に容認して目に見えるところで管理しようという賢策だ。
売春が違法でなくなったのはまだ日が浅く、2000年10月からのこと。
その3
●日曜日はお祈り
スポーツではサッカー以外にモータースポーツファンが多い。
オランダで開催されるMotoGPは通称「ダッチTT」TTは Tourist Trophy
WGPやF1の決勝は日曜日に行われるが、オランダで行われるこのレースの決勝は土曜日に開催される。
オランダ国民は大半がキリスト教徒。
キリスト教の安息日(休日)である日曜日は休むものという風習が依然として根強く残っているのだ。
オランダでは日曜日は大半のお店が閉まるし、レースの決勝も日曜日ではなく土曜日に行われる。
アッセンにあるアッセンTTサーキットは直線が少なくライダーの技術が問われるコース。
日本の鈴鹿サーキットはアッセンTTを参考にしているためレイアウトがよく似ている。
その4
●女王が粋
4月30日はオランダの「女王の日」
ただし、この日はユリアナ"前"女王の誕生日。
日本でも天皇が即位すると天皇誕生日が推移するように、オランダでも本来は国王が変わると新国王の誕生日が祝日となる。
ところが、この国の女王はちょっと違う。
現ベアトリクス女王の誕生日は1月31日だが、その時期は "寒くて外で騒げないのがかわいそう" という女王の配慮で、前女王の誕生日のままになっている。
その5
●労働法の芸が細かい
3つの労働形態を法律で定義している。
1,フルタイム労働 通常の雇用
2,パートタイム労働 時間制限のある雇用
3,フレキシブル労働 期間限定の人材派遣や臨時雇用
1993年
週労働時間の3分の1以下のパートタイム労働に対しても最低賃金を適用するよう、労働法を改正した。
1996年
労働時間差による差別を禁止する法律ができた。
これによって、パートタイム労働の差別が禁止された。
これらの法律によりワークシェアリングを実現しており、失業率が低い。
つづく
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