鳩山由紀夫がばらまいた、重い「思い」伝染病
2010年6月現在
日本は重い伝染病にかかっている。
「思い」病だ
「思い」とは、
立派なことを言いながら、それを個人的な意見だと予防線を張り、立場としての責任を曖昧にする狡猾なことば。
「行動」がまちがっている人が「言動」で自己を正当化するためのことば。
思いを口にする人の特徴は次の通り。
■自己顕示欲が強い。
■責任感が乏しい。
■言葉が軽い。
「思い」病は、2009年夏以降、急速に広がりを見せた。
そのいくつかをたどってみる。
2009年10月14日
鳩山首相が、過去最高44兆円の国債発行にあたって
「赤字国債は本来なら発行すべきではないが、税収の落ち込み具合を勘案する必要がある。赤字国債は発行したくないという基本的な思いはある」
2010年1月23日
東京都江戸川区で7歳の男児が親から暴行を受けて死亡した事件
校長「もっと注意深くしていればという思いがある」
文科相「教育現場に、感度が低いという思いがある」
2009年12月27日
自民党 谷垣禎一総裁
国民新党の亀井静香が天皇陛下に向かって「権力の象徴であった江戸城にお住まいになるのはお立場上ふさわしくない。京都か広島にお住まいになってはどうか」と提言したのを受けて、テレビ番組で発言。
「陛下はちょっと行ってくる、とおっしゃって東京に行ったままになっているが、京都にお帰りになっていただきたいという思いはある」
2010年3月9日
民主党 鳩山由紀夫首相
沖縄県の米軍普天間基地移設問題について
「命のかかわる話であればあるほど、当然、政府として首相として意思決定には覚悟をもって臨むべきだ。それが進退だとかどうだとかいう野党の思いに必ずしも乗る必要はない」
2010年5月4日
民主党 鳩山由紀夫首相
「すべてを県外にということは、なかなか現実問題として難しいということに直面をしております。ぜひ、沖縄の皆様方にも、またご負担をお願いをしなければならないなと、その思いで、今日もまいった次第でもございます」
言うまでもなく「思い」病の発端は、2009年に政権をとった民主党 鳩山由紀夫の口癖。
この便利な言葉は伝染力が強い。
言行不一致の人にとって、これほど便利なことばはないからだ。
2010年には、無責任な人たちの間に急速に蔓延した。
感染源は要職を去っても、その終息にはしばらく時間がかかる。
日本に無責任をばらまいた責任こそ"重い"
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