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2010年6月23日 (水)

監督を尊重して結果を出した日本が世界を驚かせる!

6月19日
フランス代表チームからチェルシーのアネルカが追放された。
スポーツの祭典であるW杯で「追放」とは穏やかではない。

フランスは17日のメキシコ戦に敗れた。
この試合のハーフタイム、ロッカールームでアネルカがドメネク監督に暴言を吐いたと、チームの誰かがメディアにリーク。
二日後、フランスサッカー協会がアネルカ追放を発表した。

この2年間、チェルシーの試合でアネルカを見ている限りでは、彼はとてもバランス感覚に優れた人物に見える。
その彼が暴言を吐いたとすれば、その問題点はとても根が深いと推察する。

6月19日
デコ 練習に姿を見せず。
ポルトガル広報発表
「デコは18日の練習で左の腰をひねったことで痛みが残っているため、室内練習を行なっている」
ケイロス監督批判から4日後の練習欠席。
雨降って地固まることを祈っていたが、なんだか、雲行きが怪しくなってきた。

6月19日
オランダ 1-0 日本
日本にとって 1点差負け狙いのこの試合。
狙い通りの結果を得た。これで、デンマーク戦は引き分けでもよくなった。
試合前、予想を尋ねられた解説者たちの誰もが
「勝ち点1 いや うまくいけば3」
と口をそろえており、誰ひとりとして
「2点差負けはダメだが、1点差負けならば成功」
と本当のことを言わなかったのが可笑しかった。

6月20日
翌日に朝鮮民主主義共和国戦を控えた練習。
この日もデコは姿を見せていない。
ケイロス監督がデコ欠場について言及する。
「デコは重要な選手だが、チーム全体で解決できる」

報道では「第3戦のブラジル戦へ回復を優先させる」とだけ付け加えられている。
本当に故障なのか?
監督批判の影響ではないのか?
第3戦には本当に出てくるのか?
そういった憶測に与する文面は見つからない。

6月21日
フランスチームが練習をボイコット

この日、フランス選手一行が練習場に着いたとたん、主将のエブラがデュボーネ・フィットネスコーチと口論。
コーチが練習場から引き上げる。
すると、選手一行は練習をせずに、乗ってきたばかりのバスに乗って宿舎へ引き返した。
ドメネク監督のエアタオル、見納めの日が近い。

W杯は4年に一度。
今日がダメならまた明日。
今週ダメでも、切り替えて、また来週といったリーグ戦とはわけが違う。
負ければ、早くても次は4年後。

旬の期間が短いサッカー選手にとって、一生に一度あるかないかの晴れ舞台。
見る側にとっても、クラブチームの枠を超えて応援できる4年に一度の機会。

多くの人々が楽しみにしているW杯が、追放、ボイコットという血なまぐさい言葉で塗られるのは残念だ。
諸悪の根源は監督の適性にある。
経験に裏打ちされた戦術面での引き出しの多さ、それに尊敬すべき人徳を併せ持つ監督を選んでいればこうはならない。
大半の人から尊敬されていない監督を選ぶ、その国のサッカー協会の罪だ。

だが、悪いことばかりではない。
尊敬できなくても、尊重はできるからだ。

今大会の日本のように、選手が不満を封印して、自らとサポーターのために 団結しているうちに、好結果がついてきたという実例もある。
メディアに対し、自らの進退について「冗談」を言う監督が尊敬されているわけがない。
サッカー番組で監督の印象を聞かれた日本代表選手が「監督はびっくりするくらい、いろいろなことを知っているから勉強になる」と語った。
サッカーでは褒めるところがなくても、物知り博士だと持ち上げる。
その尊重する姿勢が健気だ。
元フランス代表のジダンは「ドメネク監督に好感を抱いたことはないが、監督として尊重した」と過去を振り返っている。

日本がデンマーク戦で引き分けて決勝トーナメントに進めば、その大人の姿勢が "世界を驚かせる"ことになるだろう。



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