W杯における、誤審とCL決勝敗退のジンクス
6月26日
ベスト16
ウルグアイ 2-1 大韓民国
ポート・エリザベス
グループリーグで無失点だったのはウルグアイとポルトガルのみ。
予選でプレーオフを戦ったチームで、ベスト16に残っているのも この2チームのみ。
ウルグアイは大陸間プレーオフ、ポルトガルは欧州プレーオフの末、出場権を獲得した。
薄氷を踏む思いを経験した両チームには、逆境での強さも備わっているはずだ。
大韓民国はベスト16に残ったチームでは、グループリーグの失点が最多の6。
グループリーグの失点(多い順)
12 朝鮮民主主義共和国
6 大韓民国 オーストラリア デンマーク
ワーストにアジア3チームの名前が並んでいる。
アジア枠4.5は多すぎることが、早晩 FIFAの議題に上るだろう。
最少失点と最多失点チームの対決は白熱した接戦となったが、惜しくも大韓民国は次へ進めなかった。
6月27日
ベスト16
ドイツ 4-1 イングランド
この試合はイングランドを応援していた。
なぜならば、ポルトガルにとってドイツは相性が悪いからだ。
2006年W杯では、3位決定戦で負けた。
2008年ユーロでは、ベスト16でバラックのファウルシュートの前に敗れた。
できれば、直接当たる前にどこか他の国に負けてほしい。
しかし、副審のゴール見落としに救われたドイツは、難なくイングランドに勝ってしまった。
ボールを目で追うことを仕事にしている審判でさえ、この体たらく。
人の動体視力はこの程度だということだ。
6月27日
ベスト16
アルゼンチン 3-1 メキシコ
2試合つづけての誤審が出た。
アルゼンチンの先制点は明らかなオフサイド。
試合を止めて副審と協議したにもかかわらず、主審は判定を覆さなかった。
メキシコの選手があれだけ抗議しているのだから、たぶんオフサイドなんだろうなと思いつつも、審判はルールによってビデオを確認することができない。
予断で判定を変えるわけにもいかず、判定はそのまま。
「おいおい、ちゃんと見ててくれよ」
副審に対して一番そう思っていたのは主審だろう。
一発勝負のノックアウトで最も大切なのが先制点。
それをFIFAランキング上位の国にプレゼントするのだから、試合にならない。
アルゼンチンは無理のないゲームでベスト8へ進むことができた。
2002年W杯、数々の誤審に恵まれた主催国は、ベスト4でトルコに敗れた。
2008年ユーロ、ファウルシュートでベスト8に進んだドイツは、決勝でスペインに敗れた。
2010年W杯、手を使って出場権を得たフランスは、内輪もめしたうえにグループリーグで敗退した。
自らに有利な判定を得て勝ち進んだチームが、最後まで勝ち通した例は 21世紀に入ってからはない。
今大会、手を使ったブラジル、誤審の援護を得たドイツ、アルゼンチンがカップにたどり着けば、それが初めての事例となる。
2008年、ドイツのバラックは 5月のUEFA CLに続いて ユーロの決勝で敗れた。
同一シーズンにクラブと代表の決勝で連敗したのは、2006年 UEFA CL、W杯のアンリと同様。
「CL決勝で負けた選手が、代表で決勝に出ると負ける」
果たして二度あることは、三度あるか?
今回それになぞらえると、CL決勝で敗れたのはバイエルン・ミュンヘン。
そのメンバーの11人が、決勝トーナメントに勝ち残っている。
●オランダ
FW アリエン・ロッベン
MF マルク・ファン・ボメル
●ドイツ
FW ミロスラフ・クローゼ
FW マリオ・ゴメス
MF トーマス・ミュラー
MF バスティアン・シュヴァインシュタイガー
MF メーメット・エキッチ
DF ホルガー・バトシュトゥバー
DF フィリップ・ラーム
GK イェルク・ブット
●アルゼンチン
DF マルティン・デミチェリス
6月29日
今日もネットでニュース検索。
これが、今回のW杯からの新たな日課になっている。
試合結果、プレビューなど、最新の情報を知るにはこの方法が一番。
Google Newsをキーワード「デコ」で検索
"最新" をクリック
"デコ欠場" の文字はもう見たくはないが、試合前のスタメン発表で初めて「i」マークを見るのは辛い。
デコのニュースがないと、次は「ポルトガル」で検索。
見つかるのはスペイン側のコメントが大半。
ポルトガル側は情報統制が徹底しているのか、アトレティコ・マドリー(リーガ=スペインリーグ)に所属するシモンのコメントがあっただけ。
リーガに在籍している4人にとって、できればスペインとの対戦は避けたかっただろう。
リーガに所属しているポルトガル選手
●レアル・マドリー
DF ぺぺ
●アトレティコ・マドリー
FW シモン
MF ティアゴ
●バレンシア
DF ミゲル
岡山県のモルテンがつくり、アディダスブランドで供給した試合球「ジャブラニ」は 「縁日で売っているまりのようだ」と選手から不興を買っている。
たとえそれがどんなボールだろうが、選手にとっての条件は平等であり、プロとして道具に不平を漏らすとは情けない。
Jリーグでは3月から、ジャブラニを試合球として使っていた。
これを平等というのかは、あまり話題に上っていない。
日本がパラグアイに勝ち、ポルトガルがスペインに勝てば、長年の夢「日本対ポルトガル」
個の力ではなく「和」の力で戦う両チームの対戦は、決勝にこそ相応しかったが、組み合わせゆえ仕方ない。
日本がんばれ!
ポルトガルがんばれ!
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