デコのハグ ロナウドとケイロスの口論
6月29日
ベスト16
スペイン-ポルトガル
グラウンドにはスペインの選手が先に戻ってきた。
ポルトガルサイドでは、オレンジのビブをつけた控え選手がボールを蹴っている。
デコもそこにいた。
引き上げてきたデコとロッカールームから出てきたビクトール・バルデスがはち合わせて、短い会話を交わしハグ。
かつてデコが来日した時、彼は空港に見送りに来た日本人スタッフと気軽にハグしていた。
だが、日本人スタッフの方は勢いよく"抱きつく"感じでぎこちない。
慣れないことをしなければいいのにと思って見ていた。
もしデコを目前にして「やぁ久しぶり」という場面が訪れたとしても、気軽にハグするのは難しい。日本のスポーツ選手流に言うならば、今から"いい準備"をしておく必要がある。
デコは元バルセロナのレギュラー。
バルデスは今もFCバルセロナの正ゴールキーパー。
だがスペイン代表では、カシージャス(レアル・マドリー)がレギュラーとして扱われており、これまで、カタルーニャ地方のライバルチームに在籍するバルデスは控えとして招集されることもなかった。
今回のW杯ではようやく招集されたのだが、バルデスの行き先はベンチとなっている。
カシージャスがレッドカードを受けて退場するといったことがない限り、バルデスのW杯はベンチで終わりそうだ。
そして、それはデコも同じ。
レギュラーとして招集されたはずのデコが、まさか、ベンチでW杯を終えるとはこの時もまだ想像できなかった。
デコが優しくにっこり笑う。
バルデスは心なしか元気がないように見える。
ハーフタイムでの選手交代はない。
7分 アルメイダが左サイドからエンドラインまで侵入してクロスを入れる。ボールはDFプジョルの膝に当たり、オウンゴールにはならず枠をかすめてCK。すぐ後ろにはロナウドが来ていたので、プジョルが触らなければ1点のシーンだった。
13分 ケイロス監督が1枚目の交代枠を使い、アルメイダを下げて、ダニを入れる。
え?「打ち直し」はどうなるの?
せっかくここまで種まきしてきて、ようやく収穫の秋を迎えようという時に、根こそぎゴールの芽を摘んでしまう。
しかも、代わりに入れたのはリエジソンではない。
国際映像には映っていないが、この時、ロナウドがベンチ前に来てケイロスと激しくやりあっていたことが報じられている。
恐らく、なんでアルメイダを変えるんだ?と言っているのだろう。
あるいは、入れるのはダニではなく、パスが出せる選手にしてくれ。と言っているのか。
スコアは 0-0 だが、勝負はここでついていたのかも知れない。
試合後、この交代について二人がコメントしている。
ケイロス監督
「アルメイダに疲れがみえたので交代させた」
アルメイダ
「調子は良かった。交代に驚いた」
ポルトガルの病根は、このシーンに凝縮されている。
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