300系 馬込陸橋を往く
おっと乗らなきゃ
編成番号をカメラに納めてから、自分が乗ることを思いだした。
ホームで新幹線を撮っていると、つい自分が乗客であることを忘れてしまう。
1号車4Eに座る。
3人掛けのABC列はほとんど空席。
2人掛けのDE列も空席が多い。
【 300系の歴史 】
1992年3月
「のぞみ」ダイヤ創設時に運用開始
1997年
500系の運用が始まったため、順次「のぞみ」から外れ「ひかり」「こだま」用となる。
最新型だった期間はわずか5年。
2003年
東海道新幹線から100系が引退して、東海道ではもっとも古い型の新幹線となった。
2007年
N700系の登場により、2011年度中に東海道新幹線の運用から外れることが発表された。
2011年度内、恐らく2012年2月
東海道新幹線から引退
品川を出ると5分で馬込陸橋に登る。
山側にシャープの看板(城南サービスステーション)が見えると、もうそこは馬込陸橋の上。
馬込陸橋は日本初の鉄道陸橋。
その下を通るJR横須賀線、国道1号線をまたぐ。
国道1号線から見上げると、かなり高い位置にあり、巨大な構築物であることがわかる。
東海道新幹線の工事では、最大の難所であったらしい。
陸橋の上りは充分に徐行しているので、かなり速度が低い。
まるで品川駅を出発したジェットコースターが恐怖を煽るように、ゆっくりと登っていくかのようだ。
上の写真は、陸橋から先、一気に下るところ。
ここは「撮り鉄」の撮影ポイント。
2010年2月、500系引退が近づいた頃は、週末となると撮り鉄たちが道路を封鎖していた。
ここからはJR横須賀線と併走する直線コース。
下り勾配に勢いを得た電車は、大田区を一気に加速する。
田園調布高校そばの跨線橋も新幹線撮影スポット。
500系ラストラン毎週末「撮り鉄」で賑わった。
ここから多摩川陸橋までは線路が左右にうねり、蛇のようにカラダをくねらせた新幹線を撮ることができる。
多摩川を渡ると、そこから先は神奈川県川崎市。
東京~新横浜は規格外の急カーブが多く運転が楽しい区間。
神奈川県に入るとすぐ、レールは大きく左にカーブする。
ここでもまた電車のスピードは一気に落ちる。
ここで、幽体離脱して上空に出てみよう。
新横浜へ向かって、大きく左旋回
上空から撮るとこのように、ぐにゃりと曲がっているが、乗っているとそれとわからない。
意識していなければ、カーブであることすら気づかない。
3Eに座っている兄ちゃんが席を立ち、A列のブラインドを下ろしに行く。
既に日射しが暑い。
彼はこれからの長旅に備えているのだろう。
東海道新幹線は日中、海側から日が差し込む。晴れの日、A・B・C列の乗客はブラインドを閉めなければならず、車窓の景色を楽しめない。2人がけということもあり、乗客はD・E列を好む。そうなると空いている電車では、乗客の大半が山側に乗ることになる。3+2列の3列を海側に配置したのは、重量バランスまで配慮したのだろうか。それともただの偶然か。
ニュース速報スクリーンに、東京地方の天気予報 終日「晴れ」という文字が流れていく。
6:46
300系の旅はわずか1駅区間
品川を出て12分で新横浜の3番線に滑り込んだ。
300系の静電アンテナ
静電アンテナには、架線に電流が流れているかを検出する役割がある。
子どもの頃、0系新幹線の絵を描く時のポイントだったが、その役割について疑問を持つことはなかった。
0系・100系は運転席の屋根、300系は乗務員ドアの上。
500系は2号車の先頭、700系・N700系・800系は1号車後方についている。
この旅の終盤、架線と電流に縁があるとは、この時思いもしなかった。
新幹線クイズの答え
【 Q 】この写真は品川駅で撮ったものですが次のどの位置で撮ったものでしょう?
1.21番 上りホーム 本線 博多方
2.21番 上りホーム 本線 東京方
3.22番 上りホーム博多方
4.22番 上りホーム東京方
5.23番 下りホーム博多方
6.23番 下りホーム東京方
7.24番 下りホーム 本線 博多方
8.24番 下りホーム 本線 東京方
【 A 】
7.24番 下りホーム 本線 博多方
【 解説 】
1号車のプレート →博多方であることがわかる
先頭が右側に映っている →22番または24番であることがわかる
車掌乗降口の奥が暗い(壁面になっている) →24番であることがわかる
*22番でも同じ構図になるが、車掌昇降口の向こうに23・24番ホームが見える。
「新幹線・全部乗る旅」 旅日記は不定期で連載中です。
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→100系 300系 500系 700系 レールスター N700系に一日ですべて乗る品川-博多の旅日記
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