走って泊まる旅 佐世保ハウステンボスマラソン
佐世保ハウステンボスマラソン、コースは30km地点にさしかかっている。
アップダウンの連続だった国道202号線に別れを告げて、一路西海パールラインへ。
料金所でお金を払い、有料道路に出る。
あ、そうそう
ランナーはお金払いません・・
まもなく新西海橋が見えてくる。
美しい曲線、なだらかな下り。
ランナーは、来てよかったと思うはずだ。
有料道路の終点まで行き、右折して佐世保方面へと折り返す。
そして、古くからある西海橋
こちらは一般道路。
眼下には日本三大潮流*と言われる高速の潮の流れにより大きな渦が巻いている。
*鳴門海峡、関門海峡、西海橋
左手には、さっき通ってきた新西海橋が見える。
しばらく国道を走ると再び、西海パールラインに乗る。
眼下には海が広がる。ふつうに走っていて海が見渡せるのは、西海橋とここだけ。かすみがうら沿いを走らない「かすみがうらマラソン」が、かすみがうらを眺めながら走るマラソンだと勘違いしている人がいるのは、そのようなプロモーションをしたから。佐世保ハウステンボスマラソンでは、そのような点には注意したい。
有料道路をおりると、そこには「ハウステンボス町」の看板。
ここは、開園時に町名が「佐世保市ハウステンボス町」となった。
ハウステンボスはテーマパークであるが、本物の町でもある。
住的環境が整っており、実際に人が住んでいる。
ハウステンボスは「森の家」という意味。
その姿は森の中にあり、外からは見えてこない。
右手に森を見ながら、ハウステンボス周回道路を大回りして走る。
スタミナ切れのランナーには、そこはつらいところだ。
マイカー駐車場、ホテル全日空入り口の通路へ右折。
左手にJRハウステンボス駅が見える。
欧州かっ
と誰もがつっこむ異彩を放つホテル全日空を通り過ぎる。
その先にあるワッセナー入り口も通過。
ハウステンボス従業員が通用口として使っているイーストゲートから右折。ゴール施設の接続路にはいるのは、ランナーにとって至福の時。だが、ここからがまだ長い。
ハウステンボス社員や関係各位には、ここからゲートまでの長い道のりで待機して応援してもらいたい。
ゲートをくぐってハウステンボス入国。
もちろんここは国ではないが、ハウステンボスファンの間では、入園を「入国」というのがお約束。
ゲートをくぐってすぐ運河を越える。
ハウステンボスは環境実験都市の顔も持つ。
国土の大半が海抜om以下のオランダの灌漑、世界一清潔な都市と言われた「江戸」の治水に学んでおり、町には環状の運河が張り巡らされている。
右折して運河沿いに進む。
観光客の導線を残すため、橋を渡らずに左折。
前方には、ハウステンボス一の写真撮影ポイント、スタッドハウス、ドムトールンが見える。
ホテルアムステルダムを左に見て直進。右手には見上げるのは 133mの高さの教会塔ドムトールン。
跳ね橋を渡り、オレンジ広場を左、ホテルヨーロッパを右にみて森の中へ。
そこからは2案。
ひとつは「森の家」の象徴である、パレスハウステンボスでゴール。
もうひとつは、港へ出て坂本龍馬が航海練習に使った帆船「観光丸」(復刻です)前でゴール。
ゴールしたランナーは、海辺の導線をとおって、パレス・ハウステンボス前の広場に移動して、給水と給食。チップの回収をおこなう。
そして、この旅の楽しみはここから。
ん、いつから旅になったんだ??
そう。
今やマラソンは「旅」なのである。
日本における4大人気マラソン「東京」「長野」「北海道」「那覇」
いずれも大半のランナーは、旅をして他の町からやってくる。
前の晩からその町に泊まり、町の人の歓待に触れ、食を楽しむ。
そして翌日レースを終えると、その足で帰って行く。
なぜならば、マラソンは日曜日に行われるからだ。
月曜日が休めないというランナーは、まだまだ多い。
だが、ハウステンボスはリゾート都市。
園内で泊まってこそ、その真価が際だつ町だ。
ランナーには、月曜の休みをとって、レース当日も泊まってもらいたい。
ゴール後は、部屋で着替えた後、園内のスパで疲れを癒す。
夕方からは表彰式を兼ねたパーティの開催だ。
ランナーは大会を通じて友達ができることがない。レース前、それぞれ自分の世界に入っているからだ。そこで、レースが終わってほっとした後のパーティ。
現在は「長野マラソン」が行っており、前日お昼前にはパーティ券が売りきれている。
晴れていればオレンジ広場で、サンバでも踊りながらやるのもいい。
そして、ランナーの快走を祝う花火が夜空に打ちあがり、大会は終わる。
ハウステンボスを経営するHISは、二泊三日の宿泊パックを売り出すだろう。
関東、関西から空路、長崎空港にはいる。
空港からは海路、ハウステンボス直通の船が出ている。
遠方のランナーは海から入国する。
また、中四国九州のランナーは新幹線「さくら」でやってきて新鳥栖で降りる。
新鳥栖には「特急ハウステンボス号」が待っている(在来線接続駅建設中)
選手受付は前日のみ。
ハウステンボス園内でおこなう。
大会当日朝、
ハウステンボスに泊まったランナーは、朝早く西肥バス、佐世保市営バスのチャーター便に乗りスタート会場の相浦総合グラウンドへ移動。
荷物は部屋に置いていけばよい。
このツアー 恐らく、速攻で売切になるはずだ。
夢の佐世保ハウステンボスマラソン
ランナーの皆さん、いかがですか?
あなたも走ってみたくなりましたか?
*当記事は「マラソン講座」が 2008年より提唱しているマラソン大会案を文章化したものです。
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