5分でわかる 代表ユニフォーム
ユーロ2012予選はここまで2戦を終えた。
ポルトガルチームはW杯2010で着たモデルのユニフォームを着て、試合に臨んでいる。
代表ユニフォームは、2年に1度モデルチェンジするのが慣例になっている。
その理由はW杯、ユーロという2つの大きな大会が2年に1度行われるからだ。
ナイキやアディダスはその大きな大会を機に、サポーターにユニフォームを買い換えてもらうためにデザインを変える。
モデルチェンジの発表は、W杯、ユーロのおよそ3ヶ月前。
本戦に向けた親善試合で、選手が着用してお披露目される。
おにゅーを着て躍動する選手の姿をみて
「よしこれを買って応援にいくぞ!」
「これを着てスポーツバーで応援するぞ」
「これを着てテレビで見るぞ」
「これを着て町を歩くぞ」(一部)
と思うわけだ。
販売開始はW杯、ユーロの3ヶ月~1ヶ月前より。
日本代表であれば、あらかじめマーキングされたものがショップに並ぶ。
だが、海外チームはそうはいかない。
マーキング部材の輸入はさらに遅いため、マーキングしたユニフォームは大会に間に合わないことが多い。
ここを改善しなければ、海外チームのユニフォームが売れるわけがない。
大手スポーツ店で海外ユニフォームが売れ残っているのをよく見るが、店員さんはそこに気づかないようだ。
販売店は全国のスポーツ店、サッカーショップ。
海外チーム製品は、メーカーの日本法人から仕入れた商品を扱う。
メーカー純正の品はオーセンティックと呼ばれる。
WEBショップでは輸入品を扱う。
価格はマーキングがない状態で1万円前後。
もしも、3千円程度で売っている新製品があれば、まちがいなくコピー品である。
2大メーカーはナイキ、アディダス。希にアンブロ。
基本デザインが同じなので、同一メーカーを使う代表チームはデザインが似通っている。
アディダスを使い、基調色が同じ「青」の日本とフランスのユニフォームは、素人には見分けが付かない。
代表チームとクラブチームのユニフォームには1点、大きな違いがある。
それは、ユニフォームナンバー(日本ではゼッケンナンバーという人が多い)が胸にも入ること。
代表は前後2カ所、は背中のみ1カ所。
代表戦の場合、出場するのはビッグクラブのレギュラーとは限らない。
試合をしていて相手がどこの誰かわからない。
違う民族の顔は全部同じにみえて、見分けが付かない。
目の前にいる相手が誰だかわからないと、相手の戦術を読むことができず、選手はとても困る。
それでは、全員でボールのまわりに密集する小学生のサッカーと同じだ。
ナンバーが前にもついていれば、観客もテレビ視聴者もわかりやすくてよい。
ナンバーが胸についていたほうがいいに決まっている。
だが、クラブチームの場合、その場所はスポンサー名を入れるところ。
名前を載せることでユニセフにお金を払っているFCバルセロナを除いて、すべてのクラブチームはその広告収入が大きな財源となっている。
だから、胸に番号を入れている場合ではない。
だったら、胸じゃなくて腹に入れてもいいのだろうが、そういう議論が過去にあったのかは調べていない。
種類はホーム用 1st、アウェイ用 2nd の2種類をつくる。
クラブチームの場合、前年モデルを 3rdとして 3種類を販売するクラブもある。
2種類は同じメーカーが作る。
1stと2ndでメーカー(サプライヤーという人もいる)が違うことはない。
1stと2nd は濃淡が異なる色を使わなければならない。
1stが青、2ndが黒のような、濃淡が近い組み合わせは FIFAから注意を受ける。
かつて、そこにひっかかり日の目を見なかったユニフォームがあった。
ポルトガル代表 2006モデルの2ndだ。
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