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2010年10月26日 (火)

ホノカアボーイ いつも笑っている一枚の写真

僕の友だちセーラー服おじさん
安穂野香=アンホノカ とは全く関係ない、これは 2009年に公開された映画の話。

倍賞千恵子主演
ここがポイント

このところ、寅さん「男はつらいよ」全48作を観ることが心のオアシスになっていて、心の中では おばちゃんが、イモの煮たのをつくってくれて 妹のさくらが「そんなのないわ」と涙ぐんでいる。

子どもの頃、ずいぶん年上で 寅おじさんの妹のさくらおばちゃんだったのに、さくらの年齢が映画の中で止まっていたので、いつのまにか、自分より年下になっていた。

さくらが可愛い。
年齢を重ねていくさくらが美しい。
いつも心の安定を失わないさくらをみて、ほっとする。

だが、子供の頃、さくらへの思い入れはなかった。
子供心に倍賞千恵子は枯れてみえた。
むしろ、妹・倍賞美津子の妖艶さに惹かれた。
近年では肘井美佳のデビュー映画「ニワトリはハダシだ」に出演していて、やさぐれたおばさんを好演していた。

ところで、今の倍賞千恵子はどうなっているのか
それを確認するために近況を調べていて、2009年主演映画「ホノカアボーイ」にたどり着いた。

ここから先ネタバレあり!

エンディングでは、こちらが期待していたような「奇跡」の顛末ではなく、倍賞千恵子演じる Bee が風になってしまった。

ハワイのとある田舎であるホノカアにおいて、この町で 亡くなった人は皆、風になる。
窓から吹き込む一陣の風。

海からの風が吹くたび、心に宿る優しい笑顔が思い出される。
優しかった思いやりだけが、心に残る。

近くにいた人が亡くなって 一年もたつと 思い出すのは笑顔だけ。

アルバムの中から選んだ時には、ちょっと笑い過ぎかな イメージと違うよねと親戚と言い合った写真も、今やそれがいつもの記憶。

忘れないから いつまでも家族であり、いつまでも友だち。


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