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2010年10月18日 (月)

西南学院大学の東キャンパスにできた法科大学院

かつて、正門の前にあったのは西南高校だったが、高校はシーサイド百道の埋め立て地に移転。現在その跡地には大学を拡張した「東キャンパス」が広がっている。

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地図には「東キャンパス」「中央キャンパス」「西キャンパス」と区画に通称が振られている。
この名称はかつてはなかった。
恐らく、2004年に「東キャンパス」が増設された際、従来の区画にも「中央」「西」という通称をつけたのだろう。

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入ってすぐ右側にあるのは西南クロスプラザ。
2004年9月完成。
「学食が入ってるんですよ。いつもは一般の方も入れるんですけど。今日からお盆休みだから」
そこにいた警備員さんが教えてくれた。
かつて学食は「西キャンパス」に2つあった。今は「西」と「東」に1つずつになっている。

おぉ、確かに通称があると呼びやすい・・

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こちらは西南クロスプラザの北側。テラスの外には椅子とテーブルが並んでいた。こんないかした場所でランチなんて、今の学生は羨ましい。

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西南クロスプラザの隣り
ハウステンボスにありそうな欧風の建物は、2006年5月に開館した大学博物館(ドージャー記念館)以前、この場所には西南高校の講堂があった。
入ってみたかったが、お盆休みなので閉まっていることを警備員から聞いていた。

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石碑に刻まれているのは校歌。以前CDが販売されていた際、買っておいた。CDには校歌、応援歌、賛美歌など西南ゆかりの音源がすべて収められている。西福戦で聞いていた応援歌はマラソンレースのセットリストに入れたこともあるが、静かな曲調なのであまり鼓舞されなかった。

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博物館の隣りは学外連携施設「西南コミュニティセンター」
2007年4月オープン
同窓会事務局もある。
ここだけは、開いていることを警備員に教えてもらっていた。
トイレを借りたかったのである。

卒業生なんですけど・・
怪訝そうな事務室の職員
トイレお借りできますか?
あぁどうぞ、どうぞ
すぐ了解してくれた。いやぁ助かった。

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すっきりしたところで、再び撮影再開。
平べったい建物を撮るには、標準のレンズでは画角が厳しい。次の旅までには、広角コンバーターを買わなければ・・

東キャンパスの最も東寄り、北側にあるのは法科大学院棟。
2004年3月に完成、4月に法科大学院開設。

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法科大学院は法曹(裁判官・検察官・弁護士)要員3000人の輩出を目指した、2004年度からの司法試験改革の柱。

2004年4月
全国に法科大学院70校(公立と私立がある)開設
6000人が入学。
そのうち2800人は会社を辞職して入学した社会人だった。

2006年度
法科大学院卒業生だけが受験できる新司法試験始まる。
西南の法科大学院からは4名が受験し2名が合格した。

2010年度
この年度を最後に現行の司法試験が廃止される。

2011年度
新司法試験のみが実施される初年度。
「2004年司法試験改革」法務省試案は、この年度の合格者目標を3000人としている。
予備試験制度開始。

新司法試験では2011年度以降、法科大学院を卒業するか、予備試験を通った者だけが受験できる。

受験回数は5年の中で3回以内に制限される。
法科大学院を出て 5年で3回落ちた場合、予備試験を通れば次の5年で3回受験できる。
チャンスは最大6回ということになる。

新制度により、合格率は上がるだろう。
しかし、法曹をめざす場合必ず、法科大学院に行かなければならず、その授業料がかかる。
旧制度よりも費用負担が大きくなる人もいるだろう。

裁判官、検察官、弁護士のいずれに進むかは法科大学院を出てから決まる。
裁判官、検察官に進める人はいい。
だが、弁護士は食えないという風評が定着している。
お金と歳月を多く費やして、食えない仕事ではお話にならない。
法曹の分野に進もうとしていた学生が、国家公務員に流れるのではないか。

「新幹線・全部乗る旅」 旅日記+は不定期で連載中です。
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100系 300系 500系 700系 レールスター N700系に一日ですべて乗る品川-博多の旅日記


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