初乗車!500系で往く博多南線
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"九州新幹線"を追っかけるばい 第9回
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九州新幹線のレールを走る。
その列車は山陽新幹線のホームである15番線にやってくる。
この日のためにチャーターした500系だ。
てなわけはなくて、博多南線である。
博多南線は、博多~博多南(那珂川町)を結ぶ在来線特急。
山陽新幹線が博多に延伸した際に車両点検整備と保管を目的として博多総合車両所が開業。
博多駅から博多総合車両所までの引き込み線を地元の足として活用するために博多南駅を設置。
"通勤新幹線"として開業した。
このような引き込み線に乗客を乗せる例としては上越新幹線の「ガーラ湯沢」駅があるが、こちらはスキー客用の冬季限定。
年間常設ダイヤとして運行しているのは、この博多南線だけ。
今日は博多南線と九州新幹線の線路がどのようなレイアウトで分岐しているのかが、視察のポイントとなる。
運賃は 乗車券190円+特急券100円=290円
ダイヤは1時間に1本。
博多に着いた「こだま」が折り返し運転のために一旦基地に入る。
いわゆる回送電車。
通常ならば「ご乗車になれません」ところに、ご乗車させてしまうのだから、地元那珂川町の人々にとっては粋な計らいだ。
「290円で500系に乗って街までお出かけ」
なんて、もはや500系を見ることができない大阪から東の新幹線ファンが聞いたら、涙を流しそうである。
10:35 こだま729号は、博多南行きとして博多を定刻発車
500系といえば、8号車の模擬運転台。スピードメーターに灯が点っていても、誰に見向きもされることもない。
博多駅を出て、博多区博多南のビル街を抜け、3分も走ると右手の車窓からは、遠くに佐賀県との県境を隔てる山々が見えてくる。福岡市は大都会ではあるが、山から海が近く、比較的コンパクトな街。
飛行場、新幹線の駅、繁華街の天神、歓楽街の中洲、ドーム球場、シーサイドエリア、海水浴場、ゴルフ場がとても狭いエリアに密集している。
「ちょっとお出かけ」が大変楽な街。
一定の収入があれば、これほど気軽に楽しめる街はない。
博多を出て6分。福岡都市高速のガードをくぐる。
月隈JCTから西に延びて野芥に着く都市高速5号線は2008年4月19日に全線開通した。
かつて、福岡の街を南から西へ向かうのは大変難儀だったが、5号線開通によって、一定の収入があればとても楽に移動できるようになった。
博多を出て8分、右手の車窓から対抗する上り線路の分岐が始まったのが見える。
ということは、今乗っているこの500系も、進路を左にとり始めたということだ。
直進が九州新幹線。
博多総合車両所への引き込み線であり、博多南線は両脇へ二手に分かれていく。
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