企画倒れに終わった「ほぼ日手帳お試し版」
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ベストの手帳を考える 5
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ほぼ日手帳を使い始めて 1年半が過ぎた。
今こうして紐解いてみると、使い始めた2006年7月~2007年12月まで、ほぼ毎日のページが、ぎっしりと文字で埋まっている。
当然のごとく、2008年手帳も買うことにした。
2008年版では、初めてのこととして「お試し版」を製作した。
「お試し版」は2007年11月一か月分の手帳。
ほぼ日ストア限定の取り扱いで10冊まで申し込める。
この「お試し版」を無償で配り 「ほぼ日」愛用者を販売促進員に仕立てようという心憎い企てだ。
人にモノを勧めるのは苦手ではない。
さっそく、販売促進員を買って出ようじゃないかと10冊申し込んだ。
ところが、10月24日「お試し版の紙が本物とは違う紙だった」というお詫びメールが届く。
紙が違うと、ペンの滑りが違う。
手帳にこだわる人はそこまでこだわるのだという前提での配慮である。
それはおおいに微笑ましいのだが、追加で送ってきた「お試し版」と合わせて20部になってしまった。
さて届いた「お試し版」なのだが、実際に配ろうとすると 案外難しかった。
世の中のすべての人が手帳を使っているわけではない。
手帳の類を一切もたず、スケジュールとは無縁で生きている人は大変多い。
毎朝、会社に来ていつもどおりの流れ作業をして、時間があれば愛犬やグルメの話。
心に浮かんだことを書き留めることもなく、読書も映画も観ないので深い情動と無縁で日々が流れる。
一方、手帳を使うような人は、その道具にも一家言ある。
スケジュール管理だけだから、一週間が1ページで書ければ十分だよという人もいれば、長くシステム手帳を愛用しているから、綴じた手帳はちょっとねという人も居る。
手帳は一応使うけど、銘柄や大きさには無頓着。
そういう人に目星を付けて
「ボクが使っている "ほぼ日手帳"の見本なんだけど、試しに使ってみて。あ、買ってくれたボクに手数料が入るわけじゃないからね。気に入ったらウェブかロフトで買ってね」
と説明する。
相手の顔には、試みの意味がくみ取れず「?」マークが浮かんでいる・・・
この作業は苦痛だった。
いったい自分はなんのために、こんなことをしているのか。
こんなことに、心を砕く時間があれば、もっと他にすることがあるだろう。
結局5冊ほど配ったところでギブアップ。
きっと、そんな人が全国にいたのだろう。お試し版の製作はこの一年限りだった。
2008年はオプションで「ほぼ日週間手帳」を発売。400円
ほぼ日手帳の本体には一週間を一覧できるページがない。
それを補うための冊子。
だが、ただでさえ厚ぼったい「ほぼ日手帳」が、さらに分厚くなることを考えると、この試みにはムリがあった。
この試みはカタチを変えて、2011年版で「ほぼ日手帳WEEKS」として単独で発売されている。
前年までクレジットカードはVISA、MASTERしか使えなかったが、今回からJCBなど各社のものが使えるようになっていた。
そうして使い始めたほぼ日手帳2008年版。8月までは、ほぼ"真っ黒手帳"だったのだが、9月を境に、ほぼ"真っ白手帳"になってしまう。
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