目立たないから見えない 思い出さなければ聞こえない
きーん投薬治療1週間
2度目の通院。
半自動ドアのボタンを押すと、今日は先客が4組。
ベビーカー2台、ママが二人。
初老の紳士。
少女を連れた主婦。
ユウちゃん、もう大きくって抱っこできなぁい~
突然ママの一人、サトウママが大声を出す。
こういう時、うるさいのは大抵子どもではなく親のほうだ。
「今何ヶ月です?」
隣りにいた他人のスズキママが話しかける。
情報交換の始まりだ。
離乳食ですか?
えぇ、2月からは牛乳なの
カレーライスもね
え゛
カレー?
それってホントのカレー?それとも色だけ付いてるの?
すっかり打ち解けている。
できれば、喫茶店へ行って欲しい。
「携帯の通話を注意して電車が停まり7万人に影響が出た」
今朝のネットニュースが伝えていた。
耳鼻科の待合室で大声を出すと、中で聴力検査をしている人は音がとれないですよ。
そういうことを進言するのは、とても難しい。
気合い入れて聴力検査に臨む。
周りがうるさいなんて言い訳はしない。
絶対、聞き逃さないぞ!
はるみ先生の診断は「治っています」
「不安だったら、弱い薬出しますけど・・」
という申し出を辞退。
医者が強く勧めない限り、薬よりも体の治癒力に頼ったほうがいい。
幸せな気分で歩く
東京の町
まだ早いのに、すっかり真っ暗。
暗がりから猛スピードの物体が近づく。
それは歩道を走る猛スピードの小学生自転車。
やってきたかと思うと、僕の左こぶしにハンドルが直撃。
いたっ
と思って振り返ったら、もう遙か彼方。
氷で冷やしたけれど、青あざができた。
自転車はこわい。
やっぱり、自転車は免許制にしないといけない。
その翌日
ローソンの前で信号待ちをしていた。
そこに歩道を走ってきた小学生2人。
キックボードと自転車。
昨日の今日だ。身を固くする。
キックボードのスズキ君は、赤信号を無視してそのまま直進。
いつもの光景だ
そう思った時、自転車のサトウ君は僕のとなりでぴたりと止まった。
むこうから、どうしたの?と振り返るスズキ君。
「信号 赤だから 止まらなきゃ」
サトウ君 ちょっとおっかなびっくりで言う。
えらい!サトウ君
日本の未来は捨てたもんじゃないぞ。
マナーの悪いヤツ人が目立つから、殺伐とした空気を感じることもあるけれど、マナーのいい人たちは、粛々とルールを守るから目立たないだけなのだ。
そういう真っ当な人に、光を当てたい
ほめてあげたい。
それから一週間
今も耳を澄ませば、きーんと鳴っている。
だが、思い出さなければ聞こえない。
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