きーん →耳鳴り →耳鼻科
きーん
アラレちゃんではない。
高いところに上って耳抜きができない時みたいに、耳がきーんと鳴っている。
ほぼ日手帳の記録を見ると、始まったのは14日前だ。
はじめは風邪かなと思っていた。
だが、いっこうに風邪はひかない。
なんだろう??
重い腰を上げてではなく、重い指の封印を解いてネットでしらべる。
「耳鳴り」というらしい。
耳鳴りという言葉は聞いたことがあるが、耳が「がんがん」と鳴るものだと思っていた。
きーんのことだとは知らなかった。
ネットには無数の医療情報がある。
「インターネットに書いてあることは、全部本当とは限らないから、自分で真偽を判断する力、情報を取捨選択する力が必要だよ」
学校の先生や評論家、エッセイスト
多くの人が語り尽くしてきた「ネットのホントと嘘」
そのテーマを最も突きつけられるのが「病気」の対処方法だ。
数ある情報の中から
「できるだけ早く耳鼻科にかかった方がよい」
を採用。仕事を早く終えて、耳鼻科に行くことにする。
きーん
↓
耳鳴り
↓
耳鼻科
インターネットがなければ、この関係を知ることはもっと多くの労力を要しただろう。
ありがとうインターネット。
耳鼻科行きを決めたら、安心して耳鳴りが治まった。
などということはなく、さらに耳鳴りがひどくなった。
仕事に集中できない。
ここで、パブロンを飲めば神経が麻痺して音は治まるのだろう。
だが、病院の問診票にある「今なにか薬を飲んでいますか?」を思い出して我慢する。
帰宅して保険証を持ち、以前に
「耳に水が入った時」
に行った耳鼻科へ。
こぎれいで好感の持てる病院だが、お客は少なかったので時間つぶしの本も持たずに。
病院の前でちょうど今、耳鼻科を終えて子どもをチャリの荷台に載せた親子と入れ違う。
きっと、最後の客が引けて、あぁぁ今日もヒマだな。この先やっていけるのかなと店主 じゃなくて医者が
嘆いているだろうから、ボクが行って喜ばせてあげよう。
と思い、自動ドアのボタンを押したら
待合室に30人くらいの親子
合わせて60の瞳が一斉にボクを見た。
わっ
思わず本当に言ってしまった。
「1時間40分待ちくらいですけど・・」
と受付嬢。
え゛じゃやめときます。
ところで、なんでこんな多いんですか?
風邪?
「それもありますけど、予防接種が・・」
そうか、世間では耳鼻科も予防接種で稼いでいたのか。
知らなかった。
かくして、今時の予防接種はせず、耳鼻科にかかりたい患者のために、王道だけを進む耳鼻科探しが始まるのであった。
つづく
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