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2011年2月13日 (日)

デコの2010年を振り返る 5

初戦のコートジボワール戦後、デコはケイロス監督の戦術を批判した。
「失敗は45分で勝とうとしたことだ。それが僕たちを疲れさせた。負ける可能性もあった」
「後半の試合の運び方は正解ではない。ロングパスは解決策にならない」
「僕はウィングじゃない」

その翌日、ポルトガルサッカー協会は事態収拾のため、デコのコメントを出した。

「試合後のコメントは、興奮した瞬間に出たものだった」
「監督との間で何も問題がなかったし、采配に疑問を持ったこともない。これからもない」

6月19日
デコが練習に姿を見せなかった。
ポルトガルサッカー協会は
「デコは18日の練習で左の腰をひねったことで痛みが残っているため、室内練習を行なっている」
として、原因は故障であることを伝えていた。

そして、第2戦の前日、ケイロス監督がデコの欠場を公表。
「デコは重要な選手だが、チーム全体で解決できる」
それは故障のため、いたしかたないというニュアンスにとれたが、現実は違っていた。
そして、デコを外した結果、"チーム全体で解決"できなかったのである。

G組第2戦
朝鮮民主主義共和国に7-0と圧勝。
デコの代役はチアゴ。
デコはベンチにいて、CXのアナウンサーによって
「前回2006年大会はデコが中心のチームでした」
と、デコファンにとってはとても切ないコメントを聞くにとどまった。

6月25日、G組第3戦ブラジル戦を前にして、ケイロス監督はブラジル戦にもデコを起用しないことを発表した。
W杯で母国ブラジルとの対戦。
長年デコファンをやってきて、最高の夢の舞台が実現したというのに、デコは「i」マーク(負傷中)テレビ画面に映し出されることもなかった。
試合は互いに怪我をしないように戦い、狙いどおりの勝ち点1を分け合い、ポルトガルはグループ2位で決勝トーナメントに駒を進めた。

6月29日
ベスト16 スペイン-ポルトガル

デコは元バルセロナのレギュラー。
ビクトル・バルデスは現在もFCバルセロナの正ゴールキーパー。
その2人が今は両国のベンチを温めている。
デコの出番はハーフタイムにバルデスとハグを交わしたシーンだけだった。

試合は攻め手を欠くポルトガル。
後半にはロナウドがベンチにいるケイロス監督と激しくやり合うシーンがあった。
W杯を1回捨ててしまった監督に、憤懣やるかたなかったのだろう。
デコのW杯はベンチで終わった。

もしも、あのままルイス・フェリペ・スコラーリが続けていてくれたら。
ケイロス以外の監督が就任していたら。
デコの監督批判も出なかっただろうし、デコはグラウンドで少なくとも4試合を戦うことができた。
7ヶ月が過ぎた今、思い出しても悲しくて仕方がない。

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