東京マラソンまであと2週間 もう走らなくてよい理由
東京マラソンまであとわずか。
当日出走する皆さん、練習はここでおわりです。お疲れ様でした。
かつてのマラソンの名ランナーであるフランク・ショーターはその著書で
レースまで2週間を切ったら、
・寝転がっていてもいい
・練習は心の平和を維持するものに過ぎない
といった趣旨のことを書いています。
これからは、体重を増やさないこと、風邪を引く、ストレスを抱えるなど心身に問題を抱えないことだけに気をつけて、のんびり過ごしましょう。
また!バカなことを言うんじゃないよ。
そんなことをしたら、せっかく鍛えた筋肉が衰えてしまうじゃないか!
・・・ 今、そんな反論が聞こえましたが、心配ありません。
マラソンを走るためにあなたが鍛えてきた筋肉は赤筋。または遅筋ともいいます。
赤筋は少ないエネルギーで長時間働くことができる筋肉。
これに対して白筋(速筋)は大きいエネルギーを要し、短時間しか働けません。
筋肉が働くエネルギーはグリコーゲンである。
と書いてある本がありますが、"グリコーゲンだけ"ではありません。
赤筋が働くには、白筋と比べて脂肪がより多く使われます。
マラソンを好タイムで走るためには、赤筋を鍛える必要があります。
ただ、赤筋を鍛える練習方法があるわけではなく、それはマラソン練習として積み重ねてきた"いろいろな練習"によって、鍛えられてしまうものなのです。
赤筋は短期間で鍛えることが難しい。
つまり、ここまで積み上げてきた練習で勝負はついており、ここから先がんばっても大勢に影響がないのです。
そして、短期で育たない赤筋は、衰えるのも遅いのです。
これが、マラソンランナーにとってのご褒美です。
「2日以上あいだを開けると、体が元に戻ってしまう」
というように考えているランナーがいますが、それならば週末しか走っていないランナーは、毎週ゼロからのスタートになり、マラソンを完走できるわけがありません。
しかし、ショーターが言うように「心の平和」は大切です。
きっとあなたは、レースまで、いつものように走るでしょう。
そこで、お勧めなのが「ステップ運動」です。
ステップ運動は 「賢く走るフルマラソン」などの名著がある福岡大学の田中教授が推奨している屋内トレーニング。
その著書によると、故障してレース直前に走れなかった人がステップ運動をするだけで、自己ベストを出したことが紹介されています。
ショーターは「いくつかの好記録は直前に故障して走れなかった状況で生まれている」と書いています。
ステップ運動は、どこかを傷めていて外を走れない人には特にお勧めです。
普通に走れる人にとっても、正しいフォームをもう一度思い出すために、お勧めです。
2月20日は「横浜国際女子マラソン」のテレビ放送があります。
これを録画しておいて、屋内でレースビデオを見ながら「ステップ運動」
これで、きっといいことがありますよ。
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