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2011年3月15日 (火)

大地震の日の東京

快晴の東京
西の空には雪を頂いた富士山が見えている。
金曜日の仕事もあと2時間
この分で行けば、今日は定時で帰れるなと思っていた時

ゆるんゆるん・・と
揺れがきた

免震構造ビルなので、その揺れ方が気持ち悪い
いつもならば、その気持ち悪さも一瞬で済むのに、今日は長い

収まるどころか段々揺れ幅が大きくなってくる
皆の顔から笑いが消える
そこに今度はタテ揺れがきた。
このビルで、この揺れ方は初めて経験する。
免震のために壁伝いに張り巡らされているスプリングが「ギーギー」と音を立てる。
この音が安心を支えていることを頭ではわかっていても、かつてみた地震映画の映像を想起させる。

もしかして、これはやばいことになるんじゃないかと
不安がよぎる。。

幸い、特に被害もなし
「電車は停まっているけれど、歩いて帰れる人は帰ってください」
と会社側の放送が入る。
東京は17時過ぎに暗くなり始めるので、決断を迷う猶予はない。

ネットでは「ただいまの時間 遅延はありません」と表示されていた地下鉄。
だが、電車の駅へ行くとまったく動いていない。
1人のおじさんが駅員になにやら尋ねる。
駅員の口が「わからないんですよ」と動いている。
これは待っても仕方ないと即断。

よしそれならば、電車と平行して走っているバスはどうだ?
停留所に行くと、長蛇の列。

何度か通勤RUNで走ったことがある距離なので、歩くことにする。
靴はいつでも運動靴だが、コートを着て走っては風邪を引いてしまう。

大きな国道沿いに帰路を進む。

なにやら歩道に行列ができていると思うと、それは公衆電話。そこにあったことさえ忘れていた存在。その光景が懐かしい。

道路は車で渋滞。
そして、歩道も人で埋まっている。
なかなか思うような速度で進めない。マラソン序盤の混雑に似ている。
こういう時でも、ヨコ2列、3列の陣形で歩道をふさぐ人はいつもと変わらない。

そのヨコをすし詰めのバスが抜いて行く
ステップ付近の客は、顔をガラスに押しつけていてまるでコントだ。
しかし、道路は渋滞していて、歩行者がすぐに追いつき、抜き返す。

いつもは数分に一度やってくる新幹線も、今日は姿が見えない。
JR在来線は信号だけが主のない線路に灯っていた。

部屋に戻り損傷を確認。
地震対策でストッパーをつけている家具はすべて無事。
天井付近のウルトラマンマスクが落下して、PCキーボードを直撃して破損。
被害は最小限で済み、不幸中の幸いに感謝した。

喉元過ぎれば熱さを忘れる
数年前に買い置きした水や缶詰は、賞味期限切れと共に消費して補充していない。
まずは水を買いに行く。
カップ麺の棚が空っぽになっていた。

地震講座

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