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2011年3月24日 (木)

信頼

【 ※せつねえ話 注意 】

3月21日
石原慎太郎 東京都知事が首相官邸を訪れ菅首相と会談。
福島第1原発3号機で放水活動した東京消防庁のハイパーレスキュー隊員に対して「速やかにやらないと処分する」と海江田経済産業大臣が発言、現場の士気を低下させた事実に抗議した。管首相は謝罪した。

 

海江田経産相のコメント
「進行中の話であり、事実関係を詳細に述べることは差し控えるが、私の発言で不快な思いをされたのであれば申し訳なく思う」「私が直接現場と話したのではない」「かなり事実の混同がある」

 

東京都の猪瀬副知事はブログに、本部からは「俺たちの指示に従えないのなら、お前らやめさせてやる」という発言があったと記している。

 →東京電力福島第一原子力発電所の事故

「現場を知らない」という揶揄表現がある。
現場のことは最前線にいる実務担当者にしかわからない。
現場から遠い位置にいる指揮責任者に対して、現場のプライドを表す時に用いる。

時折、現場にはそれを逆手にとって、現場の状況を歪曲して伝える人もいる。
どうせ相手は現場を知らないのだから、本当のことはわかりっこない。
だったら、現場の都合がいいように、トラブルは大きめに、難易度は難しめに言っておこうという輩。
ただし、それは一部の人に過ぎない。

指揮を執る責任者は必ずしも、現場からたたき上げの人とは限らない。
現場のことは全く知らない人も少なくない。
政治家がその座につく中央省庁の大臣には、特に多い。

指揮者には現場の特徴を正確につかむ洞察力が必要だ。
そして、自らが信頼に足ると任じた相手には全幅の信頼を寄せる。
信頼に足らぬと判断した場合は "現場の声"に反する強権発動が必要になる。

「速やかにやらないと処分する」
と発言した側の人々は、現場は信頼できないと判断したのだろう。
そうでなければ、とても
「俺たちの指示に従えないのなら、お前らやめさせてやる」
という言葉は出てこない。

命を賭けて任務に当たった人々にとって、なんともせつねえ話である。

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