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2011年3月31日 (木)

肩を回してはいけません。

肩胛骨を引いて回転させることです。

宇佐美さんの「腕振りの注意点は?」という問に答える。
どーだまいったかという気持ちを抑え、静かに言う。
自信があった。

五年前初マラソンに向けて研究を始めた頃から、いくつかの雑誌や書籍で取り上げられている。
柔流はその機能を謳っていた。
そう、その通り。よく知ってるね。あなた専門家?
というべた褒めを予想した僕に返ってきたのは意外な言葉だった。

けんこーこつぅ??
*△¥×□¥

幼気なランナーならば、しばらく立ち直れないような言葉にへこんだ。

肩胛骨をねじると、骨盤回転を誘発し、ストライドは延び一本の線上を走る。
骨盤を使う走りに肩胛骨の意識は欠かせないと思っていたのに・・

肩を回してはいけない・・ すぐには、受け入れられなかった。
それが、頭の中で咀嚼され納得するのは、5か月後のことになる。

宇佐美さんは腕振りのコツを教えてくれた。
元五輪ランナーが言うのだから、だまされたと思って言うことを聞くしかない。
その時はそんな中途半端な気持ちだったが、それも5か月後に自分のものになる。

つづいて「一本の線を走る」レクチャー
参加者の中でフォームが美しいランナーを宇佐美さんが指名して、見本として走る。
言われてみれば、確かに1本の線を走っている。

かつては「二本の線を走ったほうがよい」と考えていた。
一本の線上を走るには腰をひねる動きを入れなければならず、余分な力を使う。
それに、一本の線だと左右の足がぶつかって転ぶリスクが高いと考えていた。
3度めのマラソンまでの3年は意識して二本の線を走っていたが、その後は意識しなくなった。
今の自分は一本?二本?どっちなのかは、この日収録したDVDが届いてから知ることになる。

最後に宇佐美さんが自転車のタイヤ・チューブを取り出した。
参加者が2人1組をつくる。こういう時、いつもあぶれて主催者の人と組むことになるので、一番近くにいた青年にアイコンタクトを送った。
ランナー側は2本のチューブをたすきで肩にかけて、サポート役がチューブの端を持つ。
前傾姿勢の感覚をつかむための練習だと思った。

体を前傾させれば速くなることは、経験で知っている。
だが、その分体幹に負担がかかって疲れてしまう。
マラソンの42キロを前傾姿勢で走り通すのは無理だ。

この練習を通して体得するものは何か?
これがわかったのは半年後。
春マラソンがあと1週間に迫った時だった。


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