30km走は本当に必要なのか?
グラウンドでの、およそ30分ほどの実技指導が終わる。
「いやぁ皆さん もう、さっきまでとは見違えるような走りですよ」
宇佐美さんのにこやかな笑顔がはじける。
足さばき、腕振り、姿勢
これまで曖昧な知識でやってきたことが明確になり、確かに走りがよくなった気はする。
だが、どこがどうよくなり、それはどのような効果があるのかは半信半疑だ。
理屈が納得できないと、前に進めない性格なのである。
教室に戻り、ここからは個別アドバイス。
・現状(ベストタイム)
・目標タイム
を各自が申告して、宇佐美さんがそれに応じたアドバイスを送る。
ビデオカメラをテレビにつなぎ、今撮ったばかりの映像を流す。
「腕振りがぎこちないですねぇ 肩まで振りこんでしまっている」
これは、先ほどグラウンドで指摘された通り。
そして、その後に見た映像が、次のシーズンの練習を決定づけた。
ヨコから撮った映像を見ながら、宇佐美さんがカメラの Pause ボタンを押して画面を停める。
なんと、地面に着地しようとした前足が地面に対して「V字」を描いている。
典型的なかかと着地だ。
5年前の初マラソン当時から、かかと着地だけはしないよう心がけてきた。
だが、目の前の映像は現実を突きつけている。
全員へのアドバイスが終わった後、宇佐美さんからいくつかのアドバイス。
その一つに「30km走のススメ」があった。
本番では 42kmを走るのに、30km走っておかなくて、皆さん不安じゃないの?
という投げかけ。
素人考えでいえば、その通りだ。
初マラソンでは、練習での最長距離は 10km
果たしてこれで 42kmも走れるのか?という不安は、母の愛のように大きかった。
そして、5度のマラソンを終えた今も、練習で走った最長距離は 21.1km
それでもレースでは 42kmを走っている。
そのうち、まぁこんなものなのだろうと不安は感じなくなった。
月刊誌ランナーズでは今年「絶対必要30km走」という特集を組んだ。
一方、ランニングクラブ主宰者 岩本能史 は著書「非常識マラソンメソッド」で「一度に走る距離は月間走行距離の6分の1まで」という持論を述べている。
「30km走」には賛否両論がある。
大切なのは、両論をよく吟味したうえで、自分が信じる道を選ぶと言うことだ。
宇佐美さんのアドバイスは 1度に30kmが無理ならば、1日の朝夕2回に分けて合わせて30kmを走ればよいということだった。
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