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2011年4月28日 (木)

マラソン参加費を参加者に無断で義援金に転用した大会

マラソンシーズンは4月いっぱい。
5月から8月まではトラックシーズンとなる。
2010-11マラソン・シーズンは、3月11日を境に大きく様変わりした。

震災の影響を理由に、多くの大会が中止となった。
中止の是非についてはここでは触れない。
ここでは、東北地方太平洋沖地震後、大会を中止にして、集めた参加費を義援金に転用した大会について触れる。

■参加費を参加者に無断で義援金に転用した大会

3月20日
板橋Cityマラソン2011

3月26日
伊豆大島一周マラソン

3月27日
佐倉朝日健康マラソン

4月10日
焼津みなとマラソン

4月17日
長野マラソン

4月17日
かすみがうらマラソン

無断転用について、メディアは批判していない。
その中で、焼津みなとマラソンだけがやり玉に挙がっている。
ネットニュースのasahi.com が参加者のクレームを報じたためである。

(以下、asahi.comより引用)
>静岡県の焼津みなとマラソン大会を中止した主催者が、困惑している。
 中略
>約1万人が支払った参加料を返還せず、被災者のために
>一部を義援金として送ろうとしたところ、 参加申込者から
>「本人の意思でするもの」などと苦情が相次いだからだ。

大半の無断転用に共通する特徴がある。

1,参加者への了解はとっていない。
2,事前に目的外利用を承諾するような要項ではない。
3,「参加者から、参加費は義援金に充てて欲しいという暖かい声が多く寄せられた」ことを、転用の根拠として挙げている。
4,経費を差し引いた残額を義援金に充てている。

1については、4月3日開催予定だった四万十桜マラソンが、参加者にアンケートを配布して意見を聞いている。
ただし、その後の経過は調べても判らない。

4については、長野マラソンは経費を差し引かず全額を義援金に回した。
主催者が懐を痛めたのは、義援金を送ったうえに参加者には返金した「宿毛花へんろマラソン」と、この「長野マラソン」ということになる。

唯一、問題があるのは、2の「事前に目的外利用を承諾するような要項ではない」ことだ。

ここで、つくり話を一つ。
ある胴元が宝くじを販売したとする。
当りを夢みて多くの人が購入した。
抽選前に震災が起きた。
胴元は「皆さんから義援金に回してと暖かい声が多く寄せられた」と言い、経費と事業費を差し引き当選金の部分を義援金に回したことをウェブサイトで事後報告した。
購入者の意見は2つに割れた。
A「当選金をもらっている場合ではない。義援金にしてしかるべきだ」
B「当たる、当たらないではない。いずれにせよ無断の目的外利用はまずい」

無断転用という点では、今回のマラソン義援金無断転用の一件も、このつくり話と何ら変わりない。
そして、今回 A側の意見が多くネット上に書かれていて、Bを書いた人を中傷している。


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